Marumaru's TinyPlaza
(2026.07.06)(book)虹の歯ブラシ 上木らいち発散
『虹の歯ブラシ 上木らいち発散』/早坂吝
先日読んで面白かった早坂吝さんの『上木らいち』シリーズ第2巻。このシリーズってちょっと下ネタよりの内容のミステリというコンセプトみたいです。
たーわーマンションに住むらいちの室内におかれている7色の歯ブラシ、その(日本における)虹の構成色に絡めた7つの短編で構成される物語でした。短編集で読みやすく、各話のボリュームも中編規模のものからショートショートレベルのものまで様々で読みごたえがありました。
割とフィクションと言うかSF的な内容が多かったのですが、それも含めて最後の風呂敷の畳み方が新鮮でした。最後の展開に好みが分かれるところではあると思います。個人的には最後のネタの為に途中の内容が多少荒唐無稽になったようなイメージ。
(2026.07.06)(book)誰も僕を裁けない
『誰も僕を裁けない』/早坂吝
早坂吝さんの『上木らいち』シリーズ第3巻。
いやー、冒頭に屋敷の見取り図があるミステリはそれだけでワクワクしますね。屋敷にメイドに殺人事件、とワクワクする要素しかない作品。最後に屋敷が炎上しなくて良かった。
相変わらずの叙述トリックが冴える作品でした。異様とも言えるプロペラ型の屋敷に最初は、こんなトリックの為の屋敷をつくって、と思ったものですがちゃんと屋敷の理由も説明されており、と言うか物語の根幹にがっつりと関わっていて驚きました。
少しネタバレになりますが、一度きりの逢瀬からをきっかけに一途に相手を想うというストーリーは個人的に大好きです。そして、その展開に絡めたタイトル回収、更に意味を重ねるタイトルと非常に綺麗な構成でした。
作中で触れられている「社会派と本格ミステリが融合した作品」の存在について、この作品自体がまさに前述の作品となっており、作品の存在をして作中の質問の解としている構成がとてもスマートです。
相変わらず下ネタも満載で楽しく読めました。
前作の『虹色の歯ブラシ』が個人的に少し微妙だったんですが、今作は本当に面白かった。
