(2011.07.12)(book)舞姫

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『舞姫』/森鴎外

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説明するまでも無い、鴎外の舞姫です。

http://tinyplaza.link/img/wifky_diary/20110712.jpg

既に文庫本を持っているにも関わらず、集英社のhttp://bunko.shueisha.co.jp/natsuichi/genre/special.html{ナツイチ スペシャルカバー版}を買ってしまいました。もっと言うと『舞姫』は著作権が既に消滅しているから読むだけなら青空文庫で読める作品なんですけどね……。

*青空文庫
**http://www.aozora.gr.jp/

*『舞姫』(青空文庫)
**http://www.aozora.gr.jp/cards/000129/card2078.html

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イラストは『いちご100％』等で有名らしい河下水希先生。"らしい"と言うのは、私がこの人の漫画を全く読んだ事が無いから。
だけれども、この憂いを湛えるエリスの表紙に一目ぼれして思わずレジに持って行ってしまいました。後悔なんてあるわけない。

『舞姫』を最初に読んだのは確か高校時代。サクラ大戦3のモデルになっているとの話を聞いて、予習がてら読んだ記憶があります。その時のエリスのイメージは、当時FF6をやっていた事もあって、FF6の同名のキャラクタでした。

作中で豊太郎がエリスを「彼」と呼称したり、エリスの喋りも作中の文体に合わせた古めかしい言葉遣いで妙に凛々しかったので、FF6のエリスのイメージを重ねたのかもしれません。

で、今回改めて『舞姫』を読み直した訳ですが、本当に日本語が綺麗。読んでいて流れるように文字が進んでいきます。まさに声に出して読みたい日本語。全ての表現が短く端的で無駄が無いんです。だから、その分想像の余地がある。例えば街の様子にしても、本当に短い文章なのに多くの行と詩的表現を費やした説明より鮮明に風景が浮かんできます。

しかし、何度読んでも複雑な気持ちになる話です。主人公の裏切りと言う一言で済ませるには切な過ぎる。どちらかと言うと身分違いの悲恋話ですね。だけど、相沢だけは絶対に許さ……誰が悪い訳でもない話なんですよ。みんなそれぞれの正義を貫いている。時代と環境が悪かったとしか良いようが無い。

だけれども、この時代、この環境だからこそ出会えた二人だったんです。

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そう言えば、ニコニコ動画で舞姫をギャルゲー風にした動画があったので、ストーリー概要だけさくっとチェックしたい人はこちらでも良いかもしれません。確かに非常にギャルゲー風なフォーマットと相性が良さそうなストーリーではあります（笑）ただ、原作が30頁少々の短編なので、青空文庫でさくっと読んでもさほど時間はかからないかもしれませんが……まあ、その辺りはお好みで。

*森鴎外の『舞姫』を美少女ゲーム風にしてみた　１．
**((sm 5260093))

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