Marumaru's TinyPlaza

(2017.01.29)(book)ツァラトゥストラへの階段

『ツァラトゥストラへの階段』全3巻/土橋真二郎


デスゲームもので個人的定評のある土橋真二郎さんの初期の作品。

この人の作品、『生贄のジレンマ』を最初に読んだんですが、未だにそれを超える作品に巡り逢えて居ない気がします。

特殊能力を持った主人公が、能力者だけが呼ばれる「囚人ゲーム」というのに参加をしながら、別れた姉の足跡を探す……ってストーリーなんですが、まず何よりもゲームのルール説明が不十分に感じました。主人公の周囲の情報だけ物語展開に応じて(読者に)公開されるので、ご都合主義を非常に感じました。

それと要素を詰め込みすぎ。特に、姉を含めヒロインの数を増やしすぎたんじゃないかと。最後の流れでどうして彼女を選んだかっていうのがちょっと納得出来なかった。あと、お姉さんどうなったの?

あと、能力的なものを便利に使いすぎ。電脳空間の絡みもあって、ちょっと何でもアリにやりすぎたのではないかと。

総じて、読むのに非常に想像力を使う作品でした。仄めかして終わるのと丸投げは違うと思うんだ。




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