Marumaru's TinyPlaza

(poem)053_雨降り

「雨降り」

いつの間にか空が灰色になって
湿った空気で気分までしわくちゃ

一人ぽつんと立ってたそんな時
私と目が合ったあなたは
無言でだけど笑って
手招きしてくれたね

駅までのほんのわずかな距離
話は無くても十分だった
ううん
頭が真っ白で話しかけれなかっただけ

二人じゃ傘は小さ過ぎるって気づいたから
私の方が背が高いからって傘を持って
あなたの優しさが雨に濡れないように
気付かれないよう傘をそっと動かした

霧雨を通して見る街は
いつもよりずっと柔らかくて
いつの間にか雨を好きになってる
そんな私を見つけた