Marumaru's TinyPlaza

(poem)074_秋の唄

「秋の唄」

高い空と紅い山と遠い風
彩られたキャンパスの中
踊るように季節を駈けてゆく

風が吹いてくる先に
風が吹き抜ける向こうに
踏み出す足の裏から
伸ばした手の先から
感じる溢れんばかりの季節

立ち止まったその時
私の立っている場所は次の季節だと
分かっているから駈けてゆく

もうすぐ目の前を埋め尽くす白い季節は
私を白く染める絵の具?
私を残さず消してしまう消しゴム?

色の中に何かを期待して
色の中に居ないと不安で
期待と不安の中
秋を纏った私は
秋の背景に溶け込んだ私は

季節の中のくるくる回る回る