Marumaru's TinyPlaza

(poem)111_徒花

「徒花」

初めて見た陽の光を浴びて
咲ききる事なく落ちた徒花

過ぎ去る時間が昼夜を回し
薄明かりを浴びながら幾星霜

拾いあげるとまだ枯れてはなくて
だけど少し熟しすぎていて

森を育む為の光は眩しすぎて
木漏れ日を浴びるだけでも目が眩みそう

だから
押し花にして挿絵の一頁にしよう

干からびて萎れる花よりも
日焼けして朽ちる頁になるよう