Marumaru's TinyPlaza

(2011.01.18)(game)Ever17

『Ever17 -the out of infinity-』/サイバーフロント


初出は2002年のアドベンチャーゲーム。色んなプラットフォームで出ていますが、今回プレイしたのはPSP版。文章を読むゲームはディスプレイの前に張り付いてプレイするよりは、ベッドやソファーでくつろぎながらプレイする方が疲れないと今回改めて思いました。まさに文庫本感覚。

何はともあれ、面白かった。SF好きやミステリ好きに文句無しにお勧めしたいけれど、手放しでは勧められないという困った作品。

だって、ぱっと見た目が完全にギャルゲーで、しかも序盤の会話が状況に対して緊迫感なさ過ぎ且つ面白くないんです。それに特定のキャラクターの発言が電波にしか聞こえない等とっつき難い部分がある上に、プレイ時間も30時間前後と長いしスキップを使った繰り返しをある程度要求されてしまいます。

そして、ストーリー的に、ネタばれ無しでは突っ込んだ話が何も出来ないのに、オチの整合性が見事に取れていてツッコミどころが少ないので、クリアした人と話をすると「良かったよね」という認識の確認で終わってしまうと言う作品。

形式は選択肢のあるノベルゲームで、5人分のシナリオがあるんですが、最後のシナリオが実質の解答編。それまでのルートでの違和感と謎が綺麗に繋がっていく感覚は本当に素晴らしい。そして想像を超える驚きがきっとある。

最後のシナリオで明らかになる展開は、一応それまでのシナリオに伏線が張られているので予想は不可能ではないです。ただ、プレイヤーに与えられている情報が少なすぎるので、最終シナリオ開始時にオチを完全に予想するのは相当困難だと思います。

でも、要所要所で与えられた情報と違和感が繋がって、頭の中に答えが閃いた時の興奮は異常。

どちらかと言うと、推理する事よりも最後の真実を知った時に、それまでのシナリオにちりばめられた伏線の意味に気付いて「この発言はそういう意味だったのか」とシナリオの秀逸さに酔うのが楽しいと思う。各ルートをプレイしながら頭に浮かぶ違和感が最後のシナリオで爆発して、それを綺麗な一本の糸に収束させきったシナリオの作りは本当に見事。

そして小説では多分無理のある、ゲームならではのトリックと、ある意味で一発ネタのシナリオを最高の形で見せてくれた事には本当に感謝しています。何より、このゲームの初出が2002年っていうのが一番驚き。

ほんと、このゲームをやるなら、攻略サイトを含めてネタばれは見ない方がいいです。検索の途中でうっかり核心に触れることを見てしまうと一気に興醒めすると思う。


後、システムについてですが、PSP版しか知りませんが全体的に使いやすいシステムでした。プレイ時間が長く、繰り返しプレイも要求されるゲームなので、システム周りが使いやすくストレスが溜まる事が無かったのは嬉しいです。

セーブ数の多さ、セーブデータにつくサムネイル。選択肢と章の変わり目に自動で入るクイックセーブ、使いやすいコントローラのボタン配置、スキップが早さ。と、システムに関しては本当に言う事無いです。

セーブ画面で、章ごとの既読文章と既読選択肢の割合が見られるのも、コンプリートを目指すなら便利。

強いてシステムで不満を挙げるなら、既読スキップの判定ぐらい。違うルートで表示される同じ文章を未読と判定されるので実質同じ文章を何度も読むことになりました。でもまあ、強制スキップ使えば良い話ですが。


最後に。空ーッ!俺だーッ!結婚してくれー!



kamikuzu もう別のゲームに移ったのかと思った。一応ジンオウガだかライジンガだか倒したぞ スタッフロール見た 村クエなら翼の生えたジャガーと溶岩ボルボロスが倒せるぞ 集会所の敵は耐久力が高いな (2011/01/23 02:54:09)

Marumaru ジンオウガ討伐おめでとー。
温泉クエはソロ用だからバランスは良いんだけど、下位素材しか手に入らないのが辛いよね。
うん、集会所は面倒なんだ……。上位に行くと更にエグくなるよ。集会所クエは一緒にやった方が楽しいから一緒に狩ろう。 (2011/01/23 11:44:29)


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