Marumaru's TinyPlaza

(2011.08.14)(book)謎解きはディナーのあとで

『謎解きはディナーのあとで』/東川 篤哉


2011年の本屋大賞受賞作。近所の図書館に4月頭から予約していたのが、やっと回ってきました。25人待ちって……もう、本当に忘れた頃でした。

で、内容ですが、短編ミステリーのオムニバスです。主人公のお嬢様刑事とキザな刑事のコンビが事件現場で一通り調査をした後、家に帰ったお嬢様が安楽椅子探偵である執事に毒舌と共に事件の真相を聞く、と。

内容は本当にオーソドックス。良い意味で赤川次郎のような安定感。一気に読む本ではなくて、気が向いた時にエピソードをちょこちょこ読む本かも。

多分、毒舌執事とのやり取りが目玉なんでしょうが、そういう本だと話題になってから読むと少し興ざめかもしれない。もとが雑誌連載みたいだし、いつも読んでいる雑誌に載っていたらついでに読んでみようか、と言う話かも。とにかく気軽に読めます。多分、自分が購読している雑誌に連載されていたら読んでしまう作品です。

と、こう書くとけなしているみたいですが、何と言うか「~大賞」受賞作の「本格ミステリ」を冠されて期待して読む本ではないです。やっぱり気軽に読める本だからこそ大々的に宣伝して不特定多数の人に販促しているんですね。

安楽椅子探偵もののテンプレートとも言える本なので、そういう本をあまり読んだことが無いならお勧めです。作中で「E・A・ポー」と言う名前が唐突に解説無しで出てきたことが良心に思えてしまいました(笑)

あ、それとカバーイラストはアジカンのCDジャケット等でお馴染みの中村祐介さん。この人のイラストは本当にお洒落です。しかも内容とすごい合っている。「もしドラ」にしてもそうですけれど、表紙イラストの力って大きいですね。

最後に。この本、近所の図書館で私の後に35人予約が入っているらしいです……。




<(2011.08.13)ほしふるよる (2011.08.16)弓装備ほぼ完成>