Marumaru's TinyPlaza

(2015.05.30)(music)乙姫心で恋宮殿

『乙姫心で恋宮殿』/lily white


少し前からラブライブには興味を持っていて、ある程度落ち着いたところで、きっかけになったベストアルバムか、lily whiteの「微熱からMystery」辺りの感想を書こうかと思っていました。が、ここにきて非常にインパクトのある曲に出会ってしまったので、先にこちらから。劇場版前売り券に付属しているlily whiteの新曲です。

PVで1番を聞いた時から、lily whiteらしい昭和歌謡のような曲調に惹き込まれたので、どうせ映画も観るし、と前売り券と一緒に買ったんですが、1曲通して最後まで聞くと……濃い!!恋じゃなくて「濃い」。

まずタイトルからして、「乙姫心(ハート)で恋(ラブ)宮殿」ですからね。TWO-MIXの厨二病ルビとはまた違う、往年のアイドルを連想させる恥ずかしい読みです。この時点でつかみはOK。

曲は、メロディだけ聞くと私が生まれる前に流行ったであろう懐かしい感じに聞こえるんですが、上盛りっていうのかな?演出や効果音的なものが、良い意味でくどいんですよ。そりゃもう笑っちゃうぐらいに。特に大サビのキメは「微熱からMystery」を踏襲しつつ更に濃くした感じ。そこに台詞によるワンポイントも加わって、聞いた後の満腹感は相当なものです。

この曲、歌詞はlily white扮する乙姫様が住む竜宮城を舞台に、その昔竜宮城を訪れた男と乙姫様が恋に落ちた伝説を引き合いに出し、今の世で乙姫様が見初めた「あなた」を絶対に離さない。古の伝説を再現しましょう。という内容。

曲を聞いた時に思い浮かんだイメージが昭和のキャバレーでした。LEDなんて無い時代、カラフルで大きな白熱灯の点滅に彩られた看板の内側から、乙姫に扮したlily whiteの3人娘が「おいでおいで」と手招きしている情景が浮かんでしまうのは穿ち過ぎでしょうか。更に言うと、乙姫というかサキュバス……。いえ、本当にそんな風に読める歌詞なんです。むしろ、リリホワの3人になら、がっつり惑わされたい。

ところで、私が知ってる限りlily white、というかラブライブの楽曲って、3分~4分の比較的短いものが多いんですが、この乙姫心は約5分ぎっしり詰まっています。位置付けが劇場チケット特典CDなので、既にラブライブ(lily white)に興味がある人向けの曲構成なんだと思います。耳当たりの良いキャッチーさよりも、lily whiteのエッセンスを煮詰めて濃縮して、ペーストにして伸ばしたような、そんな曲でした(褒め言葉ですよ!)

P.S.希がエセ関西弁で「離さんよ」って喋るところが個人的にクライマックス。




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