Marumaru's TinyPlaza

(2018.04.18)(game)ファイナルファンタジー

『ファイナルファンタジー』(FC)


3DSのバーチャルコンソールで購入したところで満足していたタイトルですが、やっとクリア出来ました。

思っていたよりストーリーがしっかりしていて驚きました。遊び心もあり想像力をとてもかき立ててくれる話でした。言い方は悪いかもしれませんが、誰しもが幼い頃にノートの端に落書きした世界や物語、それを本気でゲーム作品にしたてたような、そんな感じがしました。ラスボスの名前とかは知っていたんですが、ちゃんとストーリーを追っていくと意外性もあって驚く程によく出来ていました。タイトルにも意味があるのがなるほどなぁ、と。

FCのチープな画面だからこそ、画面に表示されない情報は自分の頭の中で好きに想像する訳で、ここだけはどんなにリアルな視覚情報で構成された世界よりも自分に都合良く素敵な世界かもしれません。船や飛空艇を使って、中世の世界、大空、海底、そして宇宙を駆け巡りながら世界を救う冒険をする。1987年の作品だからまさに王道を切り開いた時代の作品ですね。クリアしていないゲームを引き合いに出すのもあれですが、ハイドライド3を思い出しました。80年代ってこういうSF的ストーリーが流行っていたんでしょう。

PT構成は、戦士(ナイト)、モンク(スーパーモンク)、赤魔術士(赤魔導士)、白魔術士(白魔導士)でした。呪文の使用回数が少ないとは聞いていましたが、それよりも回復が厳しい。回復手段が少なすぎるんです。回復は白魔を入れていても回数と回復量の関係で十分な回復は出来ないし、高位回復はボス用に取っておかないといけない。基本はHP30回復のポーションを99個持って、1ダンジョン持たせる感じです。

毒消しも高いのにモンスターは容赦無く毒攻撃してくるし、宿屋に泊まっても毒・石化が回復しない。フェニックスの尾が無いから、死んだらレイズ(アレイズ)か教会なんですが、レイズを覚えるのは中盤(白・赤のみ)なので、それまでは基本的に死んだら終わり。しかも、石化・死亡は戦闘中には回復出来ない。

なんて言うか、回復しながら戦うんじゃなくて、傷つきながらも全滅せずに帰ってこれたら勝ちって感じなんですよね。この感覚、STGに近いものを感じました。徹底的なリソース管理をして消費しながらも最後に残っていれば勝ち。確かに冒険ってそんなに甘いもんじゃないなぁ、と妙に感じてしまいました。

それなのに敵側は結構な割合で先行全体攻撃してきたり、全体毒も当たり前。全体麻痺持ちが9体出て先行で麻痺固めされたり、即死攻撃連発でなす術も無く全滅した時は3DS投げそうになりましたが、逆の立場なら同じ事するよなぁ、と。結果、やたら長いダンジョンは逃げまくって、とにかくボスを目指すというプレイになりました。全然無双してない。とは言え、逃げられない敵や固定エンカウント(宝箱前)が結構あるので、本当に傷だらけの冒険でした。

そんなバランスなので、レベル上げをしっかりしておかないと楽にしねます。クリアの為のレベル上げなんて久々にしましたよ。それに買い物は1回に1個しか購入出来ないので、ポーション99個買うのは結構な手間ですが、死ぬよりはまし、むしろこれが無いと始まらない、99個持ててありがとうと言う変なテンションに。

一応、終盤から戦闘中に使用する事で全体回復出来る装備が手に入ったりもするんですが、回復量は15程度。それでも、有限だった回復手段が無限になる恩恵は大きく、戦闘の度に使うことで大分楽になりました。最終的にはこの回復装備が3つと、回避率上昇魔法が使える装備が手に入るので、ボス戦前とかには物理攻撃オンリーの敵を1匹だけ残して、回避率を上げ切った後で3人がかりで延々装備を使ってHP回復をするっていう面倒な事をしていましたが、無から有を生み出すというリソース管理の法則に反するメリットの前には喜々としてこの作業をしていました。

ちなみに、攻略はそれなりに見ています。装備の所持制限が厳しかったり、各種装備や魔法の効果が分からないと色々厳しい。後、ダンジョンマップは必要。システムは今に比べると不便なところが多いですが、87年の作品に言う事ではないし、この時代のゲームが礎となって今の便利システムが生まれているんだと思います。

何だかんだで思った以上に楽しめました。EDロゴ描写を見てナーシャ・ジベリは変態だと改めて思った。




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