Marumaru's TinyPlaza
(2024.12.15)(tour)九井諒子展に行ってきた
概要
先日、小倉に日帰り弾丸旅行をしてきた日記です。
義実たかさん(@black_and_short)と合流して、九井諒子展に行ってきたり、メダリストの1話先行上映&舞台挨拶を見てきた話とか。
- 『九井諒子展&「ダンジョン飯」迷宮探索展』 公式サイト
- 「メダリスト」第 1 話先行上映&記念舞台挨拶全国同時生中継
内容
まだ暗いうちに家を出ての出発。薄暗く人が少ない駅を進んでいると旅行って感じがします。旅行は寒い時の方が雰囲気でる。吹き荒ぶ風に外套の衿を立て歩いていると尚更。
新幹線の中で一杯。朝から飲めるのが旅行の醍醐味。陸ハイボール初めて飲んだんですけど美味しいですね。肴はせんじ肉。
北九州市漫画ミュージアム
そして今回のメイン目的のミュージアムへ。カラオケをギリギリまで歌ってしまって最後がダッシュになったのはご愛嬌。
学芸員さんによる九井諒子展(ダンジョン飯迷宮探索展)+常設展のガイドツアーに申し込んでいました。この学芸員さんがとても熱い方で、九井諒子先生について興味深いお話を色々聞かせて頂きました。参考資料の付箋がびっしり貼られた原作漫画と「語りたい事が多いのに時間が足りない!」と連発されていました。
九井諒子先生については、先生の作品は「〇〇が××であったら?」という思考実験を数多くなされている。確かな画力に裏付けされた絵柄の描き分けをされている。藤子F不二雄先生の作品を好まれており、その影響がある。と言った話が印象的でした。
どの分野でも、学芸員さんに解説をして頂くと作家や作品に対する理解が深まるのを感じます。
九井諒子展
今回の特設店のメインビジュアル。今回は『九井諒子展』と『ダンジョン飯迷宮探索展』の2企画同時開催です。
九井諒子展。ダンジョン飯とデイドリーム・アワーしか知らなかったので新鮮。今回の展示は基本的にスマフォでの撮影が許可されていました。
『竜の学校は山の上』についての解説。
同作品の韓国語版。
九井先生の同人時代の作品。この時点で画力がパない……。
九井先生はアナログ+デジタルの作業環境の為、最終的なアウトプットはすべてデジタルデータとの事。ですが、今回の企画展ではデジタルならではの作業途中のデータと完成データの比較が展示されていました。
ラフの段階ですごいんですが、色が乗ると更に魅力的に。
『竜のかわいい七つの子』コーナー。
九州の書店限定の販促ペーパー。九州に関連したものが描かれています。特にスペースワールドについては、地元の人の思い入れの強さを学芸員ツアーで感じました。
ラフと着色の比較。ラフ①
ラフと着色の比較。ラフ②
ラフと着色の比較。着色①
ラフと着色の比較。着色②
『竜のかわいい七つの子』の解説。
『ひきだしにテラリウム』のカバー絵。この作品は学芸員さんが特に熱く語られていて、当たり前のように本の購入に至りました。説明や原画を見た後で作品を読むと理解が深まった気がします。そしてこのカバー絵に込められた想いも。
『ひきだしにテラリウム』コーナー入り口。コーナーごとに違う壁の色、パーティションで区切られた空間。この展示自体が一つの3Dダンジョンのような錯覚に陥ります。イロイッカイズツ…。
『ひきだしにテラリウム』のインタビュー。ショートショート漫画の連載ってすごいですよね。
この辺りは展示の為の描きおろしや、九井先生自体への理解を深めるようなコーナー。今回の展示で描き下ろされたイラストの中で、このマルシルが一番好きでした。可愛い。
最近の作品は最終アウトプットがデジタルデータの為、デジタルデータでの展示が多かったのですが、このコーナーは同人時代のアナログ作画された生原稿が展示されていました。上手過ぎ……。
アナログ原稿の圧が凄かったので何枚か撮ってます。
もう一枚。なんだろう、暫く前に同じ場所で観た森薫先生の原画に近い感覚を覚えました。
今回の展示全般に対するインタビュー。必見です。
ここからは『ダンジョン飯』コーナー。入り口のダンジョン全体図のようなイラストに圧倒されます。メイドインアビスでも思いましたが、頭の中どうなってるんだろう……。
アニメのED用カット。この雰囲気大好き、ナマリも大好き。
EDカット。世界観と言うか世界そのものが頭の中にあるんだろうなぁ、と。
EDカット。酒場のシーンですね。ファンタジーの酒場シーンは良い。
EDカット。3人の関係がよく分かるイラスト。好き。
このコーナー凄かった!単行本のカバーイラストなんですが、カバーイラスト候補と実際に選ばれたカバーイラストがコメント付きで載ってます。発売されたカバーイラストの裏でこんなにも試行錯誤があったんだ、と。
最初の1巻では特に沢山の候補イラストが描かれています。
2巻。このコーナーは思わず全部写真に撮ってきました。後で自分で見返す用。
3巻。
4巻。
5巻。5巻ぐらいになると同じような雰囲気のイラストが続くと何巻まで買ったか分からなくなるからと言う事で、意図的に雰囲気を変えられたようです。
6巻
7巻。
8巻。
9巻。
10巻。
11巻。金獅子は……いいキャラでした(笑)。
12巻。この表紙は原作を手に取った時にインパクトが大きかったです。単行本の内容を表した金獅子とマルシルもですが、箱庭感が好き。
13巻。コメントが面白かった。
14巻。最終巻はこれしかないという表紙ですよね。ダンジョン飯のエッセンスが詰まった表紙だと思っています。
『ダンジョン飯迷宮探索展』
ここからは原画展ではなく、ダンジョン飯の世界を体感できるコーナーです。
まさかのケン助。すごく出来が良かった。
動く鎧。設営がすごく大変だったそうです(ギャラリートークで)。
ダンジョン飯の料理再現コーナー。来場者が本当に求めていたもの。
写真撮影コーナーがまさかの蛙スーツ。恋人達がキャッキャしながら撮影をしていた姿が印象的でした。
ダンジョン飯と言えば、のレッドドラゴン。迫力があったんですが、流れていたボイスの数が少なくて、割と同じ声が響いていたのが印象に残ってます。
料理再現コーナーその2。実際に立体になって目の前に並ぶと想像の翼が広がります。
フロアスタッフ姿のライオスパーティー一行。この辺りは九井先生の真骨頂ですよね。
サイゼリヤ
お腹が空いたので夕飯にしようとしたんですが、漫画ミュージアムにサイゼリヤが入っていたので、ここでさくっと済ませる事に。
サイゼ飲みって一度やってみたかったんです。家の最寄りのサイゼは電車じゃないと行けない場所にあって、わざわざ電車に乗ってまでサイゼ飲みに行くのはどうかと思ったり、そんな事に人を誘うのも……と。
で、せっかくなのでファンタジーっぽい感じの注文にしてみました。いやー、美味しくてお手頃値段で良かった。ワインが存外に美味しくて結構飲んでしまいました。サイゼが近くにあったらなぁ。
メダリスト第1話先行上映+舞台挨拶ライブビューイング
そして今回の目的その2。メダリストのアニメ第1話の先行上映+舞台挨拶LVに行ってきました。この予定があったから夕食を急ぐ必要があったんですね(メガトン構文)。
メダリストのアニメ、非常に良かったです。エッジが氷を削る音だけで劇場で観て良かったと思いました。いのりの熱演に思わず涙が出てきてボロボロ泣いてました。そして何より司先生が熱すぎ!
米津玄師の主題歌も良かった。歌詞には原作に対する高い解像度の想いが綴られている事は想像に難くないので、フルを聞くのが楽しみ。
1話ではスケート部分がほぼ無いので、スケート部分の表現とアニメ全体で原作のどの部分までをどんなペースで進めるのかは疑問として残りましたが、それは本放送を楽しみにします。
舞台挨拶ですが、今の声優さんって皆さん美男美女ですねぇ……。司先生役の声優さんのスーツがオーバーサイズだったのが印象に残りました。
めるきど
帰りの新幹線までの時間、駅ナカで軽く飲もうかと話していたところ、目の前に『めるきど』の看板が。メルキドって言ったらDQ1の世代なので思わず立ち止まります。
どうやら日本酒の立ち飲み屋みたいなので入ってみる事に。
なんか見た事の無い銘柄がいっぱい!!お店の人に「私、日本酒は多少飲んでいるんですけど、見た事ない銘柄ばかりです」って聞いたら、「皆さんそう言われます」との事。
あ、店名についても尋ねたんですが、まさかのドラクエからでした。なんて上手なマーケティング。
何を飲もうかと迷っていたら、3種類の試しのみセットがあったので、それをお願いしました。新潟の八海山とかが好きです、と好みを伝えたら、辛口で揃えて頂けました。左の岩の井って濁りが一番好みでした。と言うか、日本酒はどれもそれぞれ美味しいよね。あるのは好みだけ。
義実さんも試し飲みセットを頼まれていたので、二人でシェアしながら一口ずつ。なんて贅沢な飲み方なんだ。
ちなみに一番右のお酒はちょっと癖が強かった。
(2024.12.25)(book)レオナ・ロイヤル・ロード
『レオナ・ロイヤル・ロード』/杉谷 庄吾
とにかく、このレオナ様の立ち姿が最高!特に盾の角度。
それはさておき。友人数人のオススメ作品だったので早速読みました。
ゲームクリエーターのお話。ポンポさんメソッドの集大成という印象を受けました。狂気を孕んだゲームクリエーターの卵が、パトロン?師?に出会い努力の果てに作品を作り上げるシンデレラストーリーに、一緒にゲームを作る仲間を探して一緒に作り上げる喜びを分かり合うクエスト要素。
そして何より、未だ目覚めぬ雛のごとく荒んでいるヒロインのもとに、未来に創るゲームの主人公が現れて導いてくれる激熱展開。これ系の話って深く考え出すと卵が先か鶏が先か問題で頭がこんがらがるのですが、深く考えずにそういうストーリーだとして見ると本当に大好き。最後に種明かしをしてスパッと終わる展開が小気味良いです。
ポンポさんの根底にある創作者の物語を、人物を少しマイルドにして物語の構成を練って伏線も張ってあって、しかも1巻で完結してるっていうポンポさんエッセンスが凝縮された珠玉の一冊で非常に完成度が高いと感じました。
しかし、どれだけ作品の表面が変わったとしても、根底にある創作に対する狂気のようなものは少したりとも薄れていません。分からないまま印象で語りますが、創作は創ろうという意欲が全てみたいなところがあると思っていて、常に創作を続けられる事が一番の才能であり狂気だと思っています。今までにインプットした経験を燃料として焼灼しながら、無から有を創るという行為を続けられる。それを狂気を言わずして何と表現すればいいのか。
この作品では、途中ヒロインがとあるきっかけでクリエーターとして覚醒するシーンがあるんですが、ここが本当に熱い。
多分、ここの前のキマった顔のコマが印象的な部分だと思うんですが、個人的にはこの台詞が大好きです。泣きました。友との誓いを胸に新たな白地図に、友が最高に輝ける物語をかいてやろうという、絶対にかき上げるんだ、という決意が伝わってきて。
余談ですが、ポンポさんを読んでいると、最後のあの見開きにカラーを期待してしまって、白黒だった時に何とも言えない寂しさがありました。
と言うか、王位継承権99位から王座に就いたプリンセスの物語……読んでみたい。
(2024.12.29)(book)星くずの殺人
『星くずの殺人』/桃ノ雑派
ネットの書評で気になった本。ぶっちゃけ表紙に惹かれた。
格安宇宙旅行が実現した世界で、宇宙空間にある『星くず』というホテルで発生する殺人事件がテーマのミステリです。ミステリなんですがSF要素が強いです。
まだ民間の宇宙旅行は実現していないので近未来と書きましたが、設定的には現代です。無重力空間での殺人事件のトリックを始め、宇宙空間にあるホテルでの過ごし方や非常事態発生時の対処法、それを未然に防ぐ為の備え等、非常に設定が練られていると感じました。
伏線の回収等綺麗なのは良いんですが、最後の盛り上がりと言うかカタルシスに欠けるような気がします。宇宙空間なので何かやっちゃうと全滅なのは分かるんですが、ちょっと物足りないな、と。それと人物の掘り下げも少し足りないような感じでした。宇宙旅行に行ってホテルで出会ってからの自己紹介だとどうしても難しいんでしょうか。
しかし、主人公は殺人犯が居るのが分かっているような状況で、よく1時間もあんな行動をとれたものだと。
SFと言うか、メカやロボット系の作品が好きな人は見知った単語や設定が色々出てきて面白く読めるかも。私もその一人でした。












































































