Marumaru's TinyPlaza
(2024.06.04)プリンセスメーカー2 リジェネレーションにおける規制について
Twitter(現:X)でつぶやいた事のほぼコピペですが、どうしても残しておきたいので。
- 「プリンセスメーカー2 リジェネレーション」PS4/PS5版は“規制版”に変更 - GAME Watch
数日前にネット界隈を騒がせたニュースを適当に抜粋。要は今度発売されるプリンセスメーカー2(以下、プリメ2)のPS系機種においては、一部仕様が削られた「規制版」が発売されるとの事。
規制の内容は、記事を読む限り以下のような感じです。
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ED削除
- 父との結婚
- 執事との結婚
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内容変更
- 娘のバストサイズを大きくするアイテム(豊乳丸)の削除
- CGの一部が露出度を下げたものに変更
一応先に書いておくと、プリメ2の設定は下記の通りなので、ここで言う父とは実父ではなく育ての父です。
主人公は、堕落しきった地上の王国を殲滅せんとする魔王を単身で討ち果たした旅の剣士。王の懇願でそのまま国に留まった彼は、ある夜に天の守護星から無垢な1人の少女を授かります。
- めざせ王女様!『プリンセスメーカー2』の娘と過ごす終わりなき日々 | インサイド
もうね、馬鹿かと、アホかと。
結論ココカラ----------------------------
別に育ての父親と結婚したり、胸が大きくなりやすい薬自体をどうこう言っているのではなく、子供から大人へと移り変わる8年間の過ごし方で未来はどのようにも変わっていく、という多様性を表現したゲームでこのような規制を入れる事は、大人として子供の未来の可能性を制限する事に他らないと思うのです。
結論ココマデ----------------------------
プリメ2は、赤井先生の美麗なCGの功績と、夜の職業系エンドが比較的扇情的だったり、武を極める過程がRPGとして普通に面白いからそれが話題になる事が多いタイトルではあります。
しかし、このゲームの本質は、神様から授かった子の思春期を共に過ごす事で、娘をアカデミックな方向にも、家庭的な方向にも芸術家にも、ファンタジーの世界観を活かし感受性豊かな子としてドラゴンと心を通わせたり、魔族に墜ちたり、etc……。娘の能力と行動によってどんな事でも出来る、どんな未来も手繰り寄せる事が出来るという事を体現した素晴らしいゲームなんです。
それを後の表現の都合で規制を入れる……出来る事を制限してしまうと、昔は出来たかもしれない事、選べたかもしれない未来は、今は世界のルールが変わってしまって出来ない、という事実をプレイヤーは娘を通じて突き付けられてしまいます。それってとても悲しくてつまらない事です。
特にED削除に関しては、EDで読まれる娘からの手紙と言うある意味このゲーム最高の盛り上がりの部分について、本来は選べたであろう娘の意志と未来について丸ごと消えてしまいます。父との結婚なんて、考えようによってはこのゲームのトゥルーエンドの一つと言えるものなのに。
そうですね、プリンセスメーカーなのだから、プリンセスを目指す事が最良のEDと言う趣旨のゲームなのですよね、きっと。それが娘にとっても幸せに満ちた未来なのでしょう。
ゲームに限らず、小説にしても漫画にしても、作者が明確な意思を持って作品として完成させ、世に出ているものを、後の基準に応じて改変するのは創作に対する冒涜だと思います。
移植(リメイク)によって過去の名作が現代の環境で気軽に遊べるようになるのは本当に喜ばしい事ではあります。が、移植によって作品の内容が損なわれるような事は出来る限り起こらないで欲しい。特に今回では、Switch/Sterm版では元のまま発売出来るのに、PS系プラットフォームで出す販売の都合で作品を一部改竄しています。
商売なのでそれが間違っているとは思いません。ですが、プリメ2の1ファンとして作品との向き合い方について自分の意見を言わずにはおれないのです。
ここまで書いておいてなんですが、完全に昔の記憶だけで書いているおっさんの戯言です。