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(2019.04.18)(book)椅子さえあればどこでも酒場

『椅子さあえあればどこでも酒場 チェアリング入門』


知人から紹介して貰った一冊。

チェアリングという言葉を知らなかった自分ですが、野外に椅子を持ち出して一杯酒をやろうぜ!というスタイルを紹介した本です。色んなジャンルの人達との対談集のような感じで、会話をしながらお互いのチェアリング感、お勧めのグッズ、お酒、肴を紹介していく本でした。最初、この本を紹介してくれた人がどこでこの本と巡り合ったか少し不思議だったんですが、対談者の中に人間椅子の人が居たので、とても納得。

今は外で酒を飲むという行為に対して、周囲の目がとても厳しいですよね。外でまでお酒を飲むのは完全に呑兵衛が家まで我慢出来なくて/お店で飲み足りなくて外でまで飲んでいると思われると言うか。

ですが、本書の中で色んな方が語られているように、季節ごとの風や空気のにおいを感じながら、外で椅子に座って一杯やりながら、気のおけない仲間と会話に花を咲かせるのはとても楽しい事だと思います。地べたに座り込むのではなく、椅子に腰をかけてラフながらも最低限の礼節をもって、場所も選んで節度を持ってお酒を楽しむ。

何となくデイキャンプでコーヒーを淹れたり、登山をして山頂で食べるラーメンに近いものを感じました。少しばかりの非日常感の中で楽しむ一杯は極上のものだと思います。特にお酒ということで他の人との会話も弾むし。

で、この本を読んで一番思った事は、現代の比較的都会に住んでる人が書いてるから「チェアリング」という言葉を使って野外での一杯を語られていますが、田舎ぐらしで家に庭があるのが当然のような環境だと、暑すぎたり寒すぎたりしてない時は普通に庭で一杯やってるよなぁ。

そして、その中でも、家の縁側という家の中と外の境界線上にある場所で、外の風を感じながらご近所さんや友達と一杯やる、と言う今では半分ファンタジーになりつつあるこの光景こそが、まさにこの本のチェアリングが語りたかったものなのかもしれない。と。

そんな事を考えながら、気候が良い時に外で飲みたいな、と感じさせてくれる一冊でした。

余談ですが、今よりもう少し若い時に、友達と飲みに行って、お店が看板になった後にまだ飲み足りたい時、帰りに自販機でビールを買って河原や公園で飲んだりしていた事がありましたが、これはチェアリングだったのか!(それこそただの呑兵衛です。)



(2019.03.25)(tour)萩岩睦美先生の原画展(+サイン会)に行ってきた

それは一通の葉書から始まる物語

萩岩睦美先生の原画展開催記念のサイン会に当選したのよー!!



萩岩睦美先生と言えば、「魔法の砂糖菓子」の漫画イラストを見た時、こんなにも素敵で可愛い世界があるのかと衝撃を受けて以来、自分のファンタジー世界観における可愛さの原体験として心に深く印象付いています。小学生の頃、家族の影響で「りぼん」を読んでいた頃は「くるみの森」が連載していたような記憶があるのですが、その時は絵柄がデフォルメのきいたイラスト調というのもあり、普通に可愛く面白い漫画の一つとして読んでいたように思います。

そして大学時代に改めて魅力に気づいてから過去作品を読み直すと、児童文学のようでもあり幻想的な世界でもある物語に改めて惹き込まれていきました。

その萩岩先生の活動40周年記念特設展、しかもご本人に直接お会い出来る機会。これは本当に一生に一度のチャンスだと思いました。自己中心的な言い方をするならば、今までずっと萩岩先生のファンでいたからこそ気づけた事柄に加えて、サイン会の抽選に当選するという幸運が加わって初めて織り成された当選ハガキだと勝手に運命を感じたりしました。

博多とか

そして九州へ向かった訳ですが、やっぱり道中の新幹線はビールですね。プレモルでちょっぴり贅沢に。真昼間からお酒が飲めるのが旅行の醍醐味です。いや、ホントに。

博多着、新幹線だと早いですね。モンハンのクエストを数個やってるうちに着いてしまいました。

お昼がまだ、と言うかせっかく博多に行くならってことでラーメンを食べたくて、JR博多駅の中にあるラーメン屋さんが集まっている区画「博多麺街道」へ。

ShinShinというラーメン屋さんにしました。

これぞとんこつラーメンという感じで非常に美味しかったです。余談ですが、とんこつラーメンにはオニギリが合うと思うの。塩がきいたご飯がとんこつスープにとても合って美味しい。

少し前にニュースで、博多駅前のポプラで角打ち(お店の中で立ち飲み)が出来る!と見かけたので、これ幸いと寄ってみる事にしました。駅前にポプラが数店あるのでちょっと迷ってしまいました。

内観。お酒の美術館と銘打つだけあってかなり本格的なバックバーです。10人分ぐらいのカウンターにバーテンダーさんが4人程いらっしゃいました。駅前ってこともあり、急いでいる人の為に提供時間を早める工夫でしょうか。

クラフトビールが沢山あったので、バーテンダーさんと話をしながら勧めてもらった「AfterDark」という銘柄。黒ビールなんですが、特有の苦味が少なくまろやかさと香りが引き立っていました。ちなみに、時間の関係でこの後、ナッツを流し込みました……。仕事帰りにバーテンダーさんと話をしながら美味しいお酒を一杯二杯という飲み方をするのに最適なお店だと思いました。

ツマミはポプラで買ったものを持ち込めるので、飲むお酒の種類に応じてツマミの種類や量を選べるのもいいところ。チャージもないので本当に気軽に使える場所だと思いました。と言うか、こんなお店が近くにあったら絶対に通っちゃう……。博多駅前っていう最高の立地だし、近郊の人は沼に嵌っちゃう人が多いんじゃないでしょうか。

ポプラ帰りに撮った博多駅。博多駅って正面のこの時計が特徴的で格好良いなぁと思います。

佐世保へ

そして特急みどりに乗り佐世保へ。

どうして佐世保かと言うと、せっかく九州に行くならってことで、義実たかさんと会ってきました。久しぶり?の再会で久闊を叙した後、食べたり飲んだりしたんですが、そこは割愛。

で、2次会のカラオケになだれ込んだ訳ですが、

シティーハンター、TV版と劇場版ってこうやって比べてみるとクオリティの差がすごい。


義実さんのお宅に泊めて頂き、夜寝る前に色々とお話をしていたんですが、気づけば百合談義に。

いやー、百合って色んな識者の方の話を聞けば聞く程に宗教のような感じがします。「女の子同士がキャッキャウフフしてるの最高!」っていう原点であり原典は一緒なのに、男性の存在、介入具合、そして愛情表現であるキスから始まる肌の触れ合いをどこまで許容するのかといった部分で教義が分かれる辺り、これが宗教対立なのか!?と。

そう、教義の違いなんですよね。良い悪いじゃなくて、皆それぞれ正しいと思う在るべき姿が違うんですよね。特定の言葉の定義に対して、それぞれの正義がぶつかり合うから、話が難しくなる。

それが百合というある種のファンタジーを含む概念に対することだから余計に。現実的にはっきりと決まっている定義されている事柄ではなく、概念に対する定義を各々の正義に基づき行おうとしてるので、そこに存在するのは損得勘定なんかではなく己の譲れないプライドのみ……。こんな事言うと本気で怒られそうですが、日本人には本質は理解出来ないとまで言われたカトリック・プロテスタントの宗教対立の片鱗を少しだけ、本当に少しだけ感じられたような気がしました。

と言っても、義実さんと言い争った訳じゃなく、話し合いの中で自分が感じただけですので。

ちなみに、話の論点が何だったかについては自分のBlogで書く内容として適切ではないと判断しましたので、興味のある方は直接お問い合わせ下さいな。(ほぼほぼ私信ですが)


義実さん宅での事についてもう一つ。

模型作成用のニッパーを頂いたんですよ。買い換えたのでお古なんだけど、まるまるさんが使ってるのより多分切れると思うから良かったら、と。で、ランナーを試し切りさせてもらったんですが、確かに今使ってるのよりすごく切れる。やっぱり道具が違えば違うんだなーと思っていたところ、ここからが本題なんですが、渡してもらう時に「抜き身だとなんだから袋にでも」と言って紙袋を用意して貰ったんですよ。抜き身……ああ、そうか、このニッパーは「刃」なんだなぁ、と。そう思った時に、ちょっと視野が開けたような気が自分の中でしたんです。

今まで、ニッパーってハサミのようなイメージがあったんですが、どちらかと言うとナイフや包丁に近いのだなぁ、と。

余談ですが、義実さんが買い換えたという新しいニッパーを使わせてもらったんですが……もう完全に世界が違いました。ランナーの太い部分が何の手ごたえも無くスパスパと切れちゃって、思わず笑っちゃいました。やっぱりどの分野でも高いものっていうのは根本的に何かが違いますね。良いものの良さを分かるぐらいの知識や経験は欲しいものです。

明けて翌日、義実さんオススメのちゃんぽん屋さんへ。

ちゃんぽんと言えばリンガーハットぐらいでしか食べた事が無かったんですが、スープの味が具と麺にしみ込んでいるように感じるリンガーハットに比べ、こちらのちゃんぽんは具と麺を油で炒めている風で、麺のモチモチ感、具の歯ごたえを残したままスープと一緒に味わえる感じでした。

と言うか、スープがコクがあって本当に美味しい。年を重ねて改めて思うんですが、分かりやすい味を簡単に付けられる調味料だけの味ではなく、お野菜や魚介を煮込んで旨みがしみ出したスープの味と言うのは本当に贅沢なものだなぁ、と。そんな完成された味付けのスープだからこそ、具材や麺にしみ込ませて食べるのではなく、それぞれの味を活かして一緒に食べるという食べ方が合うのかなと思いました。

今回は時間の都合で駆け足でしたが、今度の機会には是非とも特製ちゃんぽんの麺&具のW増しを頼みたいところ。余談ですが、Wをウイングって読んでしまうのは世代的にしょうがないですよね。

小倉

そして小倉駅到着。貼ってあったポスターが可愛かった。

萩岩睦美先生のツイートで、新幹線で来る人は改札右にある「三日月」ってお店のクロワッサンが美味しいのでおススメ。とあったので、さっそく行ってみました。



詳しい場所を調べていなかったので、改札を出てからゆっくり探そうと思っていたんですが、本当に改札のすぐ右手!むしろ、新幹線改札を出る前から看板が見えているレベル。これは絶対に見逃すことが無い立地でした。

クロワッサンがお勧めってことは美味しいパン屋さんなのかなぁ、と思っていたんですが、ショーケースを見たらクロワッサンしかない!むしろ、見たことも無いぐらいのバリエーションに富んだクロワッサンが目の前に並んでいました。そう、ここはクロワッサン専門店。だから「三日月」なのね……と納得しました。

季節限定品やチョコや紅茶味など色んなクロワッサンがあったんですが、まずはクロワッサン専門店のクロワッサン自体に興味があったのでプレーンを。クロワッサンって普段食べるのはビジネスホテルの朝食か、スーパーで売ってる沢山入ったミニクロワッサンぐらいなので。

で、お味なんですが、しっとりとしていて、ふんわりとしていて美味しかった。もう本当にただただ美味しかったです。で、帰りにチョコ味も食べたんですが、プレーンがあってのプラスアルファって感じでこちらも最高でした。余談ですが、包装の紙袋がとても開きやすくて、流石に高級品は違うなぁ、と関心する事しきり。

小倉駅を出ると、ハーロック様が迎えてくれました。格好良すぎる。宇宙じゃなくて青空をバックに背負っているハーロック様というのは何だか新鮮。

そして今日の目的地、小倉駅を出てすぐの「あるあるcity」内「北九州市漫画ミュージアム」



道中の吊り広告が良い感じにサブカルの世界へと誘ってくれます。後で知ったんですが、あるあるcityのマスコットキャラらしいです。

んで、あるあるcity到着。入り口にあった萩岩睦美展のキービジュアルポスターに既にテンションが上がってます。テンションが上がりすぎて、入り口でやってた「ストップウォッチを特定の秒数で止めたらプレゼント」みたいな企画に嬉々として参加してしまうぐらい。完全におのぼりさんです。そしてストップウォッチを1/100秒で狙って止められる訳もなく。

特設展の壁。りぼんの誌上や付録、そしてコミックス等で見慣れたイラストが、カラーで自分の背丈よりも大きく目の前に在る感動と不思議さったらもう。今、2019年だよね!?

特設展の中は原画が展示してある関係で当然撮影は禁止。ですが、入り口等には撮影可のスペースがあって、特大のイラストが展示してありました。

繰り返しになりますが、自分がずっと前から好きという気持ちを抱き続けていたものが、目の前でスポットライトの光を浴びて、同じく好きな人達が喜びに満ち溢れた視線で眺めているんです、何この幸せしか存在しない世界は。

サイン会が始まる前、待機場所で注意事項などを読んでいると、萩岩先生デザインのモモマルくんが遊びに来てくれました。仕草が超可愛い。そうか……リアルで2頭身のキャラが動くとこんなに愛らしいものなのかー。ちなみに撮影をすると記念品プレゼントということだったので、最初はちょっと遠慮していたんですが、途中から我慢できなくなって撮影しました。

と言うのも、サイン会に並んでいた人が自分以外100%女性っていう状況だったんです。正確には、女性と、母親+娘さんっていう感じで。なので、ただでさえ女性の中にオッサンが一人っていう異様な状況なのに、着ぐるみカワイイ!!ってはしゃいでいるのは流石によろしくないな、と。でも我慢出来なかったのでさくっと1枚だけ撮影。

しかし、参加者の年代はやっぱりと言うか、私と同じぐらいか少しだけ上ぐらいの人が多かったです。私が小学校高学年ぐらいの時で連載してたのが「くるみの森」だったから、初期作品を小学校~中学校ぐらいで読んでいる世代だとそんな感じになりますよね。で、子供連れの人は、自分の子供に読ませます!みたいな話をしていて、そうだよね……。購入した指定の本にサインをしてもらえるんですが、絵本を買って子供の名前でサインをしてもらっている人とかもいて。うん、そうだよね、そういう年齢だものね。

ちなみに私は愛蔵版「魔法の砂糖菓子」にサインして頂きました。やっぱり自分にとっての思い入れのある作品なので。

しかし、サインをして頂ける時に一人3分の持ち時間で萩岩先生と話を出来る機会があったんですが、緊張しすぎて、昔からずっと好きでした。という旨の自分の好きを伝えるので精一杯でした。で、途中から「ツイートされていた小倉駅三日月のクロワッサン美味しかったです」みたいな世間話になりそうだったので、こんな話してちゃダメだと自分で話を切り上げるという体たらく。

本当は「魔法の砂糖菓子」のラストの解釈を先生ご本人にお伺いしたかったのですが、やっぱりそれはしちゃ駄目だなと思いとどまりました。自分が読んで物語から感じたものが自分の中の正解で。多分、その質問を先生に投げかけた時に「あなたはどう思いましたか?」と返されるのが怖かったのかもしれません。

そしてサイン会を終えて、改めてゆっくりと特設展を見て回りました。漫画のキャラクターと一緒に写真を撮れるPOPが立っているコーナー。

同じく、モモマルくんのPOP。

萩岩睦美の世界展について

まず、展示総数600枚以上という圧倒的な作品数。一般的な美術館の特設展を考えるとその数の多さが分かります。やっぱり今まで印刷でしか見たことの絵の、手描きの本物を間近で見られると言うのは本当に幸せな事でした。今まで見たことがあるイラストも、初めて見る大きなサイズで、実際の紙に描かれたものを紙の凹凸まで分かるような近さで、そして額に飾られたものを遠くから眺められるのは美術館ならではです。

付録用やカット用などのイラストも多く、実際の完成品に使われていない部分のレイアウトや、打ち合わせ段階での指示書き等も多く、そういった部分を見る事が出来たのも嬉しかった。ミュシャとかもそうですが、商業用に描かれた絵というのは、お客さんの目をひいて販促効果を生んでなんぼのところがあるので、非常にキャッチーで目を楽しませてくれます。伝える為の作品という意思に溢れた職人技だなぁ、と。

漫画では、「魔法の砂糖菓子」が1話丸々、「銀曜日のおとぎばなし」の最終話の原画が展示されていました。写植の文字が貼られていたり、特殊効果の指示書きがあったりと、メイキングを見ているような楽しさでした。

そして、入り口に萩岩先生のこの特設展開催に対しての想いが綴られていました。曰く(細部違っていたらスミマセン)、水彩の原画は光に弱く、外に出す事に抵抗があった。だが、活動40周年の節目と自分の年齢を考えるにつれて、これらの作品が陽の目を見ないままになる事に疑問を覚えるようになった。それならば、外に出して自分の作品を見たいと言ってくれる人の直接の反応を味わいたい。だから、この展示は多分、最初で最後になるだろう、と。

最初で最後、つまり一生で一度のチャンス。今まで好きという気持ちを持ち続けて歩んできた道が、一生で一度だけ、好きで在り続けた本物に囲まれた世界、そしてその作者さん自身と交わる事になる。これってすごく特別な幸せです。絵に限らず小説や音楽等、誰かが作った作品に触れる系の趣味と言うのは、リアルタイムで本物に触れる事が出来るのって特別だと思うんです、本当にタイミングだけの問題だから。そういう意味で、今回はとても幸運でした。

スケッチブックもそうですけど、今まであまり話す事が無かった、話す機会も無かった自分の好きなものが好きで集まっている人達が居る場所に行けた事が嬉しかった。

そして、原画展の後、小倉駅近くで義実さんと夕食を食べていた訳なんですが、ここに辿り着くまでが長かった。

この「あるあるcity」ってビルが所謂オタク系のショップの集合体みたいな建物で、駿河屋、らしんばん、メロンブックス、アニメイト、まんだらけ、etc……。もう、オタクからお金を搾り取ってやろうという明確な意思を感じる魔窟でした。そりゃ、そんなフロアを素通り出来る訳もなく、気づいたら同人誌を漁っていました。

しかし、同人誌って言うか同人誌ショップってサークル名で分けられてはいますが、ペンネームやサークル名しか表記していない本を実際に描いた作者名は誰なのか?という情報は基本的に出されていない訳で、それを知っているか絵柄で見分けられないと買いにくいんですよね。ジャンルや好きなキャラの2次創作だからって理由で買う事もあると思いますが。だから、同人ショップをそれなりに楽しんで、あまつさえ欲しかった本をピンポイントで探したりしてる時点で、業が深くなってしまったなぁ、と。実際、大学時代とかは同人ショップって何が楽しいのかよく分からなかったはずなんですが。この辺り、ネットのDL販売等のおかげで同人自体の敷居が低くなった事も理由かもしれませんが。

んで、食事ですが、九州名物らしい鯖の粕煮が美味しかったです(こなみ感)。

琥珀色の刻に誘われて

義実さんと別れた後、自分の新幹線の時間までちょっと時間があったので、ネットカフェで時間を潰すか、軽く飲み直すかどうしようかなーと小倉駅周辺をうろついていたところ、何やらオシャレなバーを見つけたので入ってみる事にしました。

とても気さくなバーテンダーさんと雑談をしながら、最初はまずビールを頂こうと、IPAが好みですと伝えて、クラフトビールを頂きました。話に夢中で銘柄を忘れてしまったんですが、ホップが強烈に香る大変に美味しい一杯でした。

で、個人的にバーで写真を撮るのはあまり好きじゃないんですが、バックバーを眺めながらの雑談の中でそんな話もしていると、是非撮ってください!との事だったので、写真を撮らせてもらう事にしました。ちょうどお客さんも私だけになっていたし。

この後ろにも棚があったんですが、ジンの品揃えが非常に豊富でした。シングルモルトのスコッチも多くて、ほんとバックバーはそのお店の個性が出るから好きです。他の人の家にお邪魔した際、本棚がその人自身を表しているような感覚です。

で、2杯目。アイラ島のシングルモルト、カリラがあったので頂きました。アイラ島のシングルモルトはどれもピートの風味が効いているのが特徴ですが、カリラはその中でも特にピートが強く個性的で好きです。加水した時に、閉じられた蓋から香りが花開くような一瞬が本当にたまりません。

そして、(メニューを見ないで頼んでいたので)カリラのお値段を聞いてみたんですが、意外とお手頃だったんです。そしてチャージも取らないとのだったので、自分の中でスイッチが入ってしまい、今夜はこのお店で楽しく飲もう!と決めました。

3杯目、ホーセズネック。私はバーでバーテンダーさんがお酒をつくってくれている姿を眺めるのが大好きなんです。シェーカーであったり、ステアであったり、それ以外にもお酒をつくる上での様々な所作は本当に洗練されていて目を楽しませてくれます。

このホーセズネック、一般的なレシピだとレモンを絞った後に、レモンの皮を1個分繋げて剥いて、それをグラスに入れる事で馬の尻尾を表現しています。つまり、レモン1個の皮を途中で切らないように剥く必要があるっていう割と面倒なカクテルなんですが、ナイフで綺麗に剥かれた皮がグラスに付けられる光景はなんだかワクワクします。

4杯目、シンガポールスリングのラッフルズホテルスタイル。ラッフルズホテル発祥のシンガポールスリングですが、一般に流通しているレシピはだいぶ簡略化されたもので、作り方も味もシンプルなものになっています。

対して、ラッフルズホテルスタイルは実に10種近い材料を使った豪勢なものになっています。味も非常に濃厚……ぶっちゃけ、とても甘いんです。が、何かと甘味が多かった九州旅行の〆としてはこれも良いのかな、と。目の前に材料がずらっと並ぶ姿は壮観です。しかし、これだけレシピが違うカクテルを「スタイル」って言葉で同じ括りにしちゃうのはどうなのよ?と、言う酒の席の話のネタですね。

5杯目、シャルトリューズ(緑)。薬草のリキュールです。最初はカクテルを通して知ったんですが、ハーブの風味が気に入ったので、見かけたら飲みたい一杯です。このお酒、味も好みなんですがボトルも格好良いんですよね。しかも、もともと修道院で作られたリキュールだったりします。そして、薬草等を使っている関係で、エリクサーと正式に定義されているお酒なんですよね。

修道院で作られたエリクサーを仄暗いバーで飲む……もうそれだけでワクワクします。中二病満載ですが、良いんです、バーだから自分の好きにどっぷり浸っていれば。

ちなみに、修道院で作られたお酒にはビールもあって、トラピストビールって呼ばれています。個人的にはシメイは赤が甘みとコクが強くて好きです。ツマミがいらない味です。


6杯目、ダイキリ。これは写真撮り忘れました。ラムは全体的に甘みと風味が強くて好きです。寒い時はホットラムにバターを入れて飲むと体が暖まります。ちなみに使用された銘柄はバカルディだったんですが、ラムを使ったカクテルだとバカルディが選ばれる事が多いように思います。癖の少ないシャキッとした味なのでベースに良いんでしょうね。

7杯目、ギムレット。ギムレットはレシピこそジン+ライムっていうシンプルなものですが、頂くお店によって本当に個性が出て好きです。すっきりとした味で締めにもいいですし。小説の言葉を引用して会話のネタにもなるし。

で、このお店ではベースのジンにNORDESというジンを使われていました。飲んだ時の口当たりが今までのギムレットとはあまりに違った、でもとても美味しい味で思わず笑っちゃいました。NORDESだけを少し飲ませて頂いたんですが、フレーバーが入っているのか風味がすごかった。ジンベースのシンプルなカクテルだからこそ、ベースのジンに個性があると、全体の仕上がりががらっと変わりますね。本当に面白い。

After all

新幹線待ちの90分でこれだけ飲んだら、そりゃ酔いますわね。その前にも小倉駅前で義実さんと楽しい時間を過ごしながらそれなりの量を飲んでいましたし。

先回りの後悔は要らない!と林原さんの名曲を思い起こしながらバーでがっつりと遊んでしまいましたが、次の日は本当に生ける屍でした、色んな意味で酷い。

しかし、九州に旅行出来て、友人と会えていっぱい話せて、好きな作家さんの原画展&サイン会に行けて、美味しいものを食べて、飲んで、もう本当に最高の体験に囲まれた二日でした。

最後になりましたが、二日間に渡って付き合って頂いた義実さん、お世話になりました。本当にありがとうございました。



(2019.02.26)(movie)劇場版シティーハンター

『劇場版シティーハンター <新宿プライベート・アイズ>』


同窓会は熱くならない訳が無い!

ってことで、巷や自分の周りで大絶賛だったシティーハンター劇場版を観てきました。が、私はシティーハンターの原作やアニメをそこまで知ってる訳じゃないんです。一応、原作世代なんですけど、原作の面白さを理解するには少し幼かったので、大きくなってから後追いで部分的に知った感じ。ネットで色々と有名になった部分もありますしね。

※以下、映画のネタバレを気にせずに書いています。気にする方はご注意を。



























シティーハンターらしい面白さ、格好良さが詰まってました。まさに観客が望んでいたモノ。

何が凄いって、30年近い時間を経ての続編・劇場版です。30年前に僕らが感じた面白さ、格好良さを、時間が経ち感覚が変わった今でも同じようにシティーハンター「らしい」と感じさせてくれるのは、作り手が原作の面白さを理解して、面白さのエッセンスを現代風にアップデートしているからだと思います。口で言うのは簡単ですが、それが出来ているリメイクがどれだけある事か。大抵、時間を経てのリメイクは叩かれる事が多いですしね……。

今見ると少々くどい表現もあったりしましたけれど、それは敢えて記号として分かりやすく誇張して残したんだと解釈しています。そういったトリガーから「あー、シティーハンターってこんなだったよな」と昔を思い出して、映画を見る中で、昔のイメージと現代風にアレンジされた要素が溶け合って、30年経った今でも「シティーハンター」を観たという気持ちを感じさせてくれるんだと思います。

敢えて昔のままの部分で言うと、声優さんってほぼ以前と同じ面子…でしたよね。細かいところ確認していないので違うかもしれませんが。神谷さんを始め、還暦に近い、或いは還暦をとうに超えた人達があのキャラクター達を若々しく魅力的に演じられているのを聞くと、声優さんの凄さを改めて感じました。

と言うか、神谷さんって72歳でいらっしゃるんですね……。自分の父親より年上の声優さんがあの冴羽獠を魅力的に格好良く演じていて、もっこりとか言ってるのかーと、妙にリアルなところで尊敬してしまいました。

メインキャラを演じられている声優さん達、当時は若手や中堅だったのかもしれませんが、今だともう本当に大御所ばかりで、演技も完成されていて安心感がありました。よく今、これだけの面子を揃えたよな、と。年齢を考えるとこのタイミングはある意味正解だったのかもしれません。そんなメインキャストだからこそ、ヒロインの声や、芸人枠の声が割と浮いて聞こえてしまったんですが。

んで、音楽がね。色々と卑怯。今までの曲を作中シーンで声入り・インスト色々とありましたけど、割と自己主張のあるボリュームでかけるのは、うん、最高のファンサービスでした。正直、全部は分からないにしても、聞いたら「あ、この曲、シティーハンターだったのか」ってのもあったりして新鮮でした。有名どころの曲に関してはそりゃもうテンションがだだ上がりな訳で。

スタッフロールを見て知ったんですが、「ゴーゴーヘブン」って曲の作詞は銀色夏生さんなんですね。詩人としてしか知らなかったので、作詞をされていると知って驚きました。

最後のGET WILDは……最高のGET WILDでした(何だそれ)。このGET WILDを感じる為の90分だったと言っても過言では無いぐらい。なんか、水戸黄門を見ている年配の人の事をとやかく言えないなと。今、期間限定でカラオケのGET WILDの背景が劇場版映像に差し変わっているらしいので、これはカラオケで歌わないとっ。

しかし、冴羽獠を始めキャラクターが本当に格好いい。普段はスケベで調子者だけれど、いざと言う時は体を張って女性を守る。80年代後半から90年代前半のテンプレートのような主人公ですが、最近は本当に見かけないです。背が高くて、がたいが良く、大人の男としての魅力に溢れている。本当に同性が憧れる男主人公です。素直に格好いいもの。この辺り、剣乃ゆきひろさんが作る主人公にも受け継がれている気がします。

ただ、ストーリーに関して言うと、敵がちょっと弱かった気がします。こちらのオールスターズが強すぎるってのも当然あるんですが、それを差し引いても、感情に走りすぎて小者臭が溢れていました。若さで感情に流されるという部分も加味して26歳(テロップで見ただけなので違うかも)という年齢設定にしたのかもしれませんが……。

御国が新宿破壊に拘る理由、そして昔のひ弱な少年から今に至る経緯の理由が弱かった。その辺り全部を香に絡めて説明するのはちょっと無理が無い?香を口説いていた時点でメビウスの実証テストの話は出ていた訳だし。各国の武器商人や海坊主と戦ってた人(もしかして原作キャラ?)辺りも含めて、ちょっと敵方が魅力不足に思えました。

あと、時代柄色々とコンプライアンスに気を使ってるなーと。個人的にはフィクションだからそんなのはどうでもいいと思うんですけど、いちいち現実のルールを持ち出して叩かれる時代だから最近の創作は大変ですね。逃げてる時にシートベルトしてたり、亜衣が後部座席の真ん中に座っているのにシートベルトしてるのを見た時は新手のギャグかと思いました。

亜衣の飲酒に関しても、大学2年だから20歳の可能性がある。そして大学に行っていない(休学している可能性)とかで予防線を張っているのかな、とか要らぬ心配をしてしまいました。作中で喫煙シーンが全く出ておらず、最近の映画としては見慣れたものの、シティーハンターとしては逆に違和感を覚えたりもしたんですが、EDのスタッフロールで出していたのが各方面やキャラクターの魅力に最大限配慮をした上で入れる製作者の矜持を感じました。

で、キャッツアイ。出てくるとは知らなかったので驚きました。往年のファンには堪らないんだと思います。シティーハンターキャラとも絡みもあったし。ただ、こっちは本当に殆ど知らないので好き勝手書きますけど……コスプレおばさん感がすごい(ファンの人ゴメンナサイ!)いやー、改めてすごい作品だったんだなと。あと3人ともとても豊満な胸をお持ちですけど、最近のアニメであるような巨乳・爆乳じゃなくて、劇画調のタッチのとても官能的な胸のラインだったので新鮮でした。

それにしても、弾を避けすぎ!MADLAXかと。今回は敵の兵器が最新のドローン等々だから、あれだけ当たらなかったり、レーザーポイントで相手を補足してからの発射時間にラグがあるとどうしても違和感を覚えてしまう。劇場版という事である程度は絵面を重視した派手なアクションシーンが必要だったんだろうけど、作中で言われていたようにwarfare(戦闘)レベルの戦いに街の始末屋が生身の私服で挑むのは……。それが格好良さなのですけれど。でもまあ、兵器のプロモーションの為に敢えて当てていなかったと解釈する事にします。

ドローンで思い出しましたが、最近の映画だとドローンをアクションシーンに使うことが多いですね。最近登場した新しい概念のモノって事で分かりやすく近未来を連想出来、兵器としても使いやすいって事なんだと思います。ドローンはまだ単体で撮影や農薬散布、軽貨物の輸送等に使っているイメージがありますが、編隊を組んで兵器として運用される事を考えると、えも言われる怖さがあります。トレーズ閣下が美しくないと言ったモビルドールの原型を見た気がします。

ちなみに、このBlogは今、プレミアムモルツを飲みながら書いているんですが…仕方ないね、劇場版シティーハンター観た後だし。あと、多分ですが東芝のLet'sNoteや東京のはとバス辺りもスポンサーなんだろうなーと。

そうそう、メビウスシステムですけど、最後に破壊された時の中の基盤がえらく古い……時代を感じるようなものだったんですが、あんなので良いの?と言うか、あのPCはただの端末でメビウスシステムの本体はソフトウェアだから、どこかにデータがあるよね!?とか突っ込んでしまったのは自分だけでしょうか。

新宿駅の掲示板、作中では時代を反映してARのバーチャル掲示板、そして最後に冴子の計らいで実物の掲示板が設置されていました。今、劇場の販促も兼ねて新宿駅に掲示板が設置されているとニュースで見かけました。とても嬉しくて粋な企画だと思うんですが、悲しい事に今のご時世、特に新宿駅なんて場所では、物理的な掲示板をまともに運用するのは色々と問題があり過ぎて難しいんじゃないかと思ってしまい、それでも作中の重要なアイテムとして掲示板を扱っているところにノスタルジーを感じました。

結局、シティーハンターシリーズのオールスター同窓会の中で、獠と香の惚気を見せつけられた映画だった気がします。シティーハンターはあの頃と何も変わらず、変わったのは歳を重ねた僕らと作品を取り巻く空気だったのかな、と。キャラクターを演じる声優さんも、声は相変わらず若いんですが、同窓会で久々に集まって子供の話を嬉々としてするような、そんな雰囲気を演技から感じました。

そして、エンタメ映画は90分が良いっていうポンポさん理論をまた実感したのでした。



(2019.02.23)(movie)どうしようもない恋の唄

『どうしようもない恋の唄』


同名小説の映画。元々この小説を知ったのは、映画化のバナー広告だったような気がする。

90分ちょっとのエンタメ映画として綺麗にまとめられていたんですが、シーンを繋ぎ合わせたような感じになっていて、原作の小説で描かれていた緩慢としたダラダラとした時間の流れみたいなのが無くなっていて少し残念。

仲間内で始める商売が軌道に乗って成功していくサクセスストーリーの部分が好きだったんですが、栄養ドリンクの部分が丸っとカットされていました。そのせいもあって、ドッグフードでいきなり大当たりしてヤクザに目を付けられて~という流れになっていましたが、商売が繁盛し始めて忙しくなることで徐々にひなから離れていく心、そして自分が役に立っていないと自覚するひなの件が最後の事件に対する説得力になるので、その部分はしっかり描いて欲しかった。

物語で割と重要な役割の韓国料理屋の雰囲気はとても良かった。思わずJINRO飲みながら韓国料理を食べたくなるレベル。

それと、ヒロインのひながイメージしていたよりもしっかりした感じだったけれど(もうちょっとホンワカとしたおバカなイメージでした)、観ていると特に違和感無かったです。

あと、どうでも良い部分ですが、この映画ってR18指定なんですが胸は出せるけど、局部は出せないんですね(当たり前)。だから、その関係でひなちゃんスペシャルの内容が変わっていたり、途中のパートナーを交換するシーンが少し無理がある構図になっていたような気がします。ただ、見所の一つであると思われる、ひなとの欲にまみれた堕落した生活は良い雰囲気の描写でした。ひな役の人の演技が上手いなーと。

繰り返しになりますが、そのひなとの堕落した幸せな生活に流されているシーンを、良い意味でダラダラと描いて欲しかった。それが最後の一言に繋がると思っているので。

原作あり映画で先に原作を読んでいた関係で、どうしても原作の補完的、あるいはファンアイテムのような視点で見てしまいましたが、面白かったです。やっぱり愛の逃避行モノは好き。



(2019.02.14)(book) 机ノ上神話

『机ノ上神話』/幾花にいろ


成年誌経由で知って「幾日」で心を掴まれた作者の一般紙作品を集めたコミック。

この作者の何がすごいって観察力がすごいと思う。日常のワンシーンを違った色んな角度から眺めたり、男女の心の機微を繊細に描いたり。

絵柄で言うと、細い目の艶かしい表現が印象的なんですが、その画風は初期から健在だったんだな、と。それに指先や足先の表情がとても好きです。




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