Marumaru's TinyPlaza
(2014.05.12)『DOLL探偵ユイ』を解決した
少し前の話なんですが、ゴールデンタイムの主題歌にもなっている堀江由衣さんの新譜CDを買ったんですよ。
このCD、表題曲のミュージックビデオ(以下、MV)がストーリー仕立てになっていて、人形であるユイが他の人に見つからないように行方不明になったぬいぐるみの在処を捜す様子が描かれています。
この時のワンピース姿が本当に可愛くて、店頭でCDを見かけた時に一目惚れして衝動買いをしてしました。堀江由衣のすごいところは、この年齢でアイドル路線をガチでやってるところだと思います。田村ゆかりのように素を見せるんじゃなくて、偶像としての『堀江由衣』を完全に演じきっているところ。もちろん衣装や写真等々も含めて。
閑話休題。このCDの初回版には「探偵手帳」なる冊子が同封されていて、MVと連動して実際に謎解きが楽しめるようになっているんです。しかも、謎を解き明かすと公式サイトにハンドルネームが掲載されるって言うじゃないですか。これはやるしかないッ!と。
で、結論を言うと謎を解きました。応募最終日の23:30過ぎに……。〆切が迫らないとエンジンがかからない駄目人間です。と言うか、買った当初に謎を解き始めて途中で詰まって放置していた感じでした。すぐ解けるかと思ったら意外と難しくてね……。しっかし、応募〆切12日00:00って言う状態で時間に追われながら謎解きゲームをするのは心臓に悪かったです。
全ては堀江由衣公式サイトに自分のハンドルが掲載されると言う誉の為に!
謎解きは2部構成で、ぬいぐるみ消失の謎+堀江由衣さんからのメッセージって流れでした。ちょっと謎解き部分が理不尽で力技で解いてしまった部分と、最後の問題が閃き一発で解けたので肩透かしを食らった感じはありましたけど、そんな時間も含めて楽しかった。
謎解き自体もそうですが、好きな人に関連する企画で、ソーシャルメディア等の発言を見ながら「期間限定の謎を他の人と一緒にやってる」って一体感みたいなものが味わえたのが良かったです。それに謎を解く過程で歌やMVを何度も繰り返して見聞きした関係で、その曲自体が好きになったって言うのが一番大きい収穫かもしれません。
何はともあれ、ほっちゃん可愛いよ、ほっちゃん!
(2014.05.15)『ブルートレイン』を演奏してみた
バンドでアジカンのブルートレインを弾いてきました。
年始から春にかけてドタバタとするので、前回から結構間が開いてしまいました。
今回、リードギターパートをさせてもらったんですが、練習時間を取った割に本当にグダグダになってしまったのが本当に悔しい。特にアルペジオ部分、家ではそれなりに弾けていた気がするんですが、スタジオで合わせると頭では弾いた気になっていても全然音が出てなかった。
なので、ボーカルギターとベースの人の演奏を是非聴いてほしい動画です。今回、アンプの位置調整等に時間を取ったので、音のバランス的には比較的まとまった動画になっているんじゃないかと思います。
それにしても、バンドで集まってみんなで弾く時間は本当に楽しいんです。いつも一緒にやってくれてありがとう。
(2014.05.23)(book)『トッカン』シリーズ
『トッカン―特別国税徴収官―』/高殿円
『トッカンvs勤労商工会』/高殿円
『トッカン the 3rd おばけなんてないさ』/高殿円
少し前にはまって、一気読みしたシリーズ。本当は一冊ずつ感想を書きたかったんですが、3冊まとめて書きます。
特別国税徴収官(所謂、トッカン)である上司の鏡を補佐する立場(トッカン付き)に配属された新米国税徴収官、鈴宮の物語。
和菓子屋の娘に生まれ、税務署からの強引な取り立てられて苦しめられている父親を見ていた鈴宮が、その苦しい境遇を体験しているが故に安定した暮らしを望んで公務員試験を受けたが、配属された先は両親を苦しめた税務署と言う運命の悪戯で、それがきっかけで両親との仲が悪く……って言う件を読んだ時には少し前に流行った「半沢直樹」を思い出しましたが、調べてみるとそれぞれ原作小説1巻目の初出はトッカン:2010年6月、半沢:2004年12月。……トッカンの方が後でした。
このシリーズの見所は、少しドジだけと根は熱い主人公・鈴宮(通称:グー子)とクールだけとたまに甘いところを見せるツンデレ上司である特別国税徴収官・鏡の恋愛模様と鏡の過去、それと話自体の面白さです。
3冊の感想を一言ずつ書いてみると、
1巻
トッカンと言う職業の面白さと、複数の案件が同時進行している始まり方で掴みはOK。色んな案件が膨らみながら進んでいくなか、案件自体その内容を伏線として綺麗に収束させ、なおかつ鏡との関係を描いた構成力が魅力。普通に面白い一冊の小説として興味を持ちました。
(2014.05.23)(book)上流階級 富久丸百貨店外商部
『上流階級 富久丸百貨店外商部』/高殿円
前回に読んだトッカンが面白かったので、同じ作者の本を続けて読んでみました。
この本は百貨店の女性外商さんのお話。畑違いの職場から百貨店に転職し、女性ならではの感性で展開した企画がヒットしたのをきっかけに、男性の職場である外商の世界に配属された主人公、鮫島静緒がカリスマ外商である前任者からの引継ぎを通じて、成長していく話です。
外商と言う商売は非常に少ない富裕層が多大な売り上げをもたらす部門。その富裕層に対してものを売るためには何が必要なのか?と言う視点で進む話が面白かったです。タイトルにもなっている上流階級の人々と言うのは、お金には困っていない人々。その人々が百貨店の外商からものを買う理由。百貨店の看板に求めるもの。そして外商さんの通じて流れる時間の中に存在するロマンス。
最初は「外商さん」と言うあまり馴染みのない世界に引きずり込まれて、途中から「この話、どうやって風呂敷を畳むんだろう?」と心配になりましたが、本当に綺麗に終わっていました。主人公の成長物語、そして上司である外商さんの想い、周りの人間関係。が上手く収束した大団円でした。
途中の「愛には、敬意はないよ」と言う、主人公へ向けての一言が印象に残りました。文脈抜きで一文だけ抜粋すると物語的な意味は通じませんが、文章そのままの意味として、納得したので記しておきます。確かに、尊敬は突き詰めると「教わりたい」「~してもらった」と言う事に行き着くので、無償の愛情とは違った一方通行の片思いなのかもしれません。
読み終わって、この作者って女性主人公の活躍を描くのが上手いなぁ、と思って調べてみると女性の作者でした。そう言われて今まで読んだ話を思い出してみると納得しました。それに、もともとはライトノベルで沢山のシリーズ、著書がある人みたいです。と言うか、ライトノベル以外の一般レーベルで出しているオリジナルものは、トッカンとこの上流階級、それにもう一シリーズぐらいだったので、今度はライトノベルの著書も読んでみたくなりました。
(2014.05.31)(book)志乃ちゃんは自分の名前が言えない
『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』/押見修造
言いたい言葉は頭の中にある。だけど、その言葉を口から出そうとすると、つっかえてしまって上手く声にならない事が自分で分かっている。それでも、その言葉を言う必要があるから、無理に出そうとすると、唇は動いても音が出てくれない。
だから、言葉を口にする前に頭の中で文章にして、つっかえる言葉なのかどうかチェックする。つっかえる言葉だったら、言い換えたり、順番を入れ替えたりして、「つっかえない文章」にしてから口にする。
そんなのは物心ついた時からの癖で特に特別な事でも何でもない。それが言葉を話すと言う事。
世の中には、決まったタイミングで決まった言葉を口から出す事を求められる瞬間って言うのがある。例えば、挨拶だったり、自分の電話番号だったり、本の音読だったり、……自己紹介で言う自分の名前だったり。
決まったタイミングで、決まった言葉を口から出さないといけない。だけど、その音を口から出そうとするとつっかえちゃうのが自分で分かる。でも、言わないといけない。その事が分かった瞬間、頭の中が「決められたタイミングで決められた音を出す」事で一杯になって、他の事が考えられなくなってしまう。
自分の名前を言う時に「えっと…」って前置きをするのは、自分の名前が思い出せないからじゃなくて、自分の名前を伝えたいから。
授業で問題を解くように指名されて、答えは分かっているのに、頭の中にあるのに、言葉が出てこなくて、少しの沈黙の後に「わかりません」って言う。不思議と否定の言葉だけはすっと口から出て来てくれる。
大人になるにつれて言葉の出し方も、心の受け止め方も上手になった。だけど、子供の頃はとても怖くてしょうがなかった。
だから、もしも話す時につっかえている子供に出会ったら、目を見つめて「大丈夫。私は逃げないから。あなたの話を聞かせて」って言ってあげて下さい。
話したくないんじゃないんじゃなくて、話したい事はあるのに言葉が口から出てこないだけなんです。