Marumaru's TinyPlaza

(2022.04.02)(book)ふたりソロキャンプ公式はじめてキャンプ

『ふたりソロキャンプ公式はじめてキャンプ』


このところ完全に傾倒している『ふたりソロキャンプ』公式のキャンプ解説本。

ふたりソロキャンプで取り上げられた内容を掘り下げる形でキャンプギアの解説や、キャンプ用語の解説がしてあります。

例えば、「タープ」の項目では、作中のタープを張るシーンのコマを引き合いに出し、作中の内容に絡めてタープの種類の解説や、張り方の図説がある、といった感じ。『ふたりソロキャンプ』の中のキャンプ解説シーンがとても好きで、それを通じてキャンプに興味を持った自分としては、キャンプの部分を掘り下げてくれているのは本当にありがたい。

ただ、あくまで作中の補足と言った感じなので、本格的なキャンプ解説書と言う訳ではなく、作中で描かれていた内容の補完と言った感じ。「ふたりソロキャンプ」のキャンプに関わる部分のガイドブック・ファンブックと言った感じで読むと楽しめると思います。

そして、内容の多くを占めているのが、キャンプ飯の作り方。こちらもキャンプ解説と同じく、作中で登場したキャンプ飯を取り上げて、その作り方を解説している感じ。クッキングパパの料理レシピ部分と言えば通りが良いかも。

しかし、『ふたりソロキャンプ』って読んでる時からご飯に力を入れている感じはしていましたが、実際にこうやって並べてみると、本当にたくさん料理作ってたんだなぁ、と。作中でも十分に美味しそうに感じたキャンプ飯ですが、カラーで実際に調理してある写真が載っていると、ますます興味が湧いてきます。

『ふたりソロキャンプ』のファンの人が全編を眺めて楽しむか、ある程度キャンプで料理している人が次のメニューを決めるのに良さそうな一冊だと思いました。



(2022.04.08)飯盒炊爨をしてきた

念願だったトライポッドを使って焚き火での飯盒炊爨をしてきました。場所はいつもの河原沿いのキャンプ場。陽気に包まれ、桜が舞い散る最高のロケーションでした。

ざっくりと設営を終えてからの初手コーヒー。本当はここでビールを開けられたら最高なんですが。

そして、先日買ったモーラナイフコンパニオンでバトニング。今回は焚きつけに割り箸や薪セットの細い焚き付けを使わずに、バトニングで細くした薪と山で拾ってきた松ぼっくりで焚き火を始めました。

ナイフでバトニングってちょっと不安だったんですが、ナイフの背を薪でコンコン叩いてると面白いぐらいにスパスパ割れて楽しかった。

火がついたので料理用の太い薪をくべる。火が移るのを待っている間に、前からやってみたかった缶詰の炙りをやってみました。

この缶詰の炙りってお手軽な事もあってキャンプの定番らしいんですが、比較的最近の記事だと缶の塗料等が溶け出すとかであまり推奨されてなかったんですよね。なので、実際のところはどんな感じなのか自分でやってみたかったんです。

結論ですが、バーナーの弱火で温める程度なら大丈夫な感じがしました。焚火に入れたり、強火でグツグツやると流石によろしくないのかなと思いましたが。何はともあれ、これは自己責任の範疇でやることにします。

そしてトライポッドに飯盒を吊り下げ。いやー、この絵面をやってみたかった。本当に最高。

広葉樹のかなり太めの薪をくべたので、ご飯を炊いている間は安定した火力でした。風が結構あったのでウィンドスクリーンを展開しておいて大正解でした、ペグの安定感。

が、途中でペグとウィンドスクリーンを繋いでいるリングが壊れてしまう自体に。最初から付いてる本当に細いリングだったので仕方ないかなぁ、と。次はもうちょっと太めのリングを用意する事にします。

焚けましたー。ちょっと、これ、かなり良い感じなんじゃないの!?水の量と炊く時間を守っただけなんですが見事な炊きあがり。1合炊きの飯盒で1合だけしか炊かなかったからちょっと心配だったんですが、これなら大満足。

裏で温めておいたレトルトカレーと、一緒にボイルしていたウィンナーを乗っけてお昼ご飯完成!(湯煎の鍋で食べ物を調理するの気にならない人なんです……)

自分で言うのもなんですが、かなり良い感じで見栄えのする見た目な気が。そして美味しい!外で食べるの自体美味しいのに、春のうららかな日に自分で飯盒で焚いたご飯を食べるとか、本当に幸せ。

欲を言えば、上手に炊け過ぎておこげが出来なかったので、おこげを食べてみたかったなという気持ちも。飯盒炊爨と言えばおこげ!ってイメージなので。

余談ですが飯盒の蓋に付いてるハンドルが、食べる時の持ち手になってすごく使いやすかった。これが無いと、手袋や新聞紙で熱い蓋を持って食べる羽目になるところでした。

このハンドルがあるから、蓋をフライパン代わりにも使えるみたいなので、いずれその使い方も試してみたい。目玉焼き作りたい!

そして〆ラーメン。サッポロ一番塩ラーメンはキャンプの正義。余ったウィンナーを投入してちょっと贅沢版です。ちなみにこのお湯はカレーのレトルトを湯煎した時のお湯。うん、この利用方法が気にならない人なんです……。

薪の残りを燃やしながらまったりと微睡んでいました。本当にぽかぽか陽気で気持ちいいです。

焼き鳥缶詰、ご飯1合、カレー、ウィンナー、ラーメンと結構な量を食べたのでお腹ぱんぱん。足りない後悔よりは食べきれない懺悔の方がいいよねっていうデブ思考。


今回、コーヒーがインスタントだったのでケトルを持って行かずにコッヘルでお湯を沸かしてました。飯盒の蓋を食器にしたりもして、一つのものを色んな用途で使いまわしが出来るようになるとキャンプしてるって気がして楽しいです。

そう考えると、シェラカップが欲しくなるんですよね。色んな用途に使え回せそうって意味で。300MLぐらいでコップや食器に使えて、直火出来るやつ。そして取っ手を折りたためてコンパクトに収納出来るチタンのが欲しい。出来れば底にエンボス加工でメーカー名とか入ってると格好良い。

あと、買ったばかりの椅子に火の粉が飛び散って割と大きな穴が穿たれちゃったんですが、耐火素材じゃないと本当にすぐに穴開いちゃいますね、気を付けないと。

それにしても本当に楽しかった!ちょこちょことギアを買い揃えてようやく飯盒炊爨が出来て、デイキャンプとして一つの到達点にたどり着いた気がします。

今後はテントやタープで陽射し除けを作ったり、宿泊したり、違うキャンプ場に行ってみたりと、やりたい事は色々あります。その場面をイメージしながらギアを選んだり眺めたりするのが本当に楽しい時間です。

そういう風にやりたい事は尽きないんですが、そもそもが自然の中でのんびりしながら焚き火したりご飯食べたりってする時間を楽しむのが目的なので、たまにデイキャンプに行ってのんびり出来ればいいなぁ、と。

ギターもそうなんですよね。ギターの小物を揃えたりするのも好きなんですが、たまに好きな曲のコード譜を見つけて弾き語る時間が好き。何と言うか、あまり向上心が無いのかもしれない。



(2022.04.11)(book)ヒロシのソロキャンプ

『ヒロシのソロキャンプ ~自分で見つけるキャンプの流儀~』/ヒロシ


世界史のビジュアル資料集を見ているような本でした。ヒロシのYoutubeちゃんねるの動画を写真で説明しているような感じ。

特定のやり方、ギアを押し付けるのではなくて、俺はこうやってるんだよ。っていうのを解説……と言うより語っているのが動画と同じく心地良いです。

面白いと思ったのが、焚き火やテント等の項目についてヒロシが語っているんですが、それが直接キャンプに関係する事じゃなくて、キャンプを絡めてヒロシの考えを語るといった雰囲気で、話の最後に必ずオチがついてるのが芸人さんだなぁ、と。

ヒロシの地方営業のステージを文字で読んでいるような感じです。例えば火吹き棒だと、これがあれば営業で30分舞台を持たせられる、人吹きで客席を笑わせられる、とか、焚き火だと焚き火は人生のようだ、から始まり焚き火を子育てに例えて2ページ語った後、俺、独身で子供もいないんですが、と〆る。

キャンプを舞台にしたヒロシオンステージを楽しめる一冊でした。写真の雰囲気がとにかく良い。



(2022.04.15)(book)三千円の使いかた

『三千円の使いかた』/原田 ひ香


新聞に広告が打たれてたので図書館で借りてきた。

「お金」をテーマにした小説……と言うより、エッセイ集?章ごとに色んな登場人物が出てくるけど、全部関係が繋がっている人達。

節約や投資、年金、奨学金、etc……。生涯に渡って付きまとう問題を、どちらかと言うと様々な立場・年齢の女性目線で語っているお話。女性週刊誌の小説コーナーに載っているような話をまとめた単行本みたいに思えました。

なんですが、人情話みたいな側面もあって個人的にはそちらの方が楽しめました。男性主人公で女性とヨリを戻す話とか、おばあちゃんが喫茶店で働く話とか。

人生、どんなタイミングで何が起こるか分からない。だからこそ、何かが起こった時に状況を正しく把握して、気持ちを切り替えて進めるかどうかは大切。残りの人生は消化試合、と言う考えじゃなくて、今ここから自分を変えて何かをやっていこう。そして、そんな出来事にはお金の問題が付きまとう事が多い。そんな風に感じた本でした。

本のタイトルですが、ちょっとしたお金の使い方にその人の性格が表れるよ、と言う事で。



(2022.04.27)Kindleの「3月のライオン」セールについて

Kindleって便利です。昔は本はやっぱり紙じゃないと!と思っていましたが、いざちょこちょこと買いだすと、どこでも読める便利さと手軽さでどんどんと買う本が増えています。読み返す時に便利なんですよね。嵩張らないし。

電子書籍の強みを生かして、大幅割引のセール等もよくやっているので、セールにつられて買ってしまう事もしばしば。

そして、試し読みもシリーズものの最初数巻をまとめて無料とかにする事が結構あるんですよね。最近はSNS等で最初1話を試し読みで公開してくれてる作者も多く、今まで知らなかった作品に触れることが出来て嬉しい限りなんですが、最初の数巻をがっつりと読ませて貰うと、完全に心を掴まれてそのまま続編を買い続ける事も稀によくあったり。

そんなKindle(電子書籍)の無料販促戦略ですが、何だかんだでフェアの時に無料分だけをDLしてそこで終わってしまっている作品が多い事も事実。やっぱり無料と有料(金額問わず)の壁は大きいです。


閑話休題。

ところで、最近開催されているKindleセールに『3月のライオン』が含まれていました。

2022/04/27現在のセールの為リンク切れの可能性があるのでスクリーンショットを貼ります。

このセール、最初見た時は2巻・3巻だけのセールで1巻は通常?不思議なセールが開催されてる!?と思いましたが、ちゃんと見てみるとすごく考えられているセールで、思わず唸ってしまったので、ちょっと紹介させて頂きます。

まず、1巻なんですが、514円の定価販売(紙媒体は513円)。なんですがポイントが483pt返ってくる大盤振る舞い(実質94%OFF)。

そして、2巻・3巻が30円です。

このセールを利用して『3月のライオン』を買おうと思った人は、まず1巻を購入すると思います。すると483ptが返ってくるので、そのままポイントを使って安くなっている2巻・3巻を購入すると思います。この時点でポイントの残りは423pt。

で、4巻・5巻も374円で定価(535円)からすると30%OFFの値段になっています。なので、余ったポイントでそのまま4巻を購入する人も多いかと思います。最初は買う気が無くても、3巻まで読み進めて続きが気になって、ポイントも余っているとなると、勢いもつくというもの。

ここからがこの売り方の上手いところで、4巻まで購入するとポイントが49pt残った状態になります。そして4巻まで読んだ後に続きが気になった時、5巻も同じく30%OFFの474円で販売していたとしたら……。ポイントもちょっと余ってるし5巻まで買っちゃうか!ちょうどセールだし。となってもおかしくないんですよね。

こうして余った49ptを使って、474円→425円で購入したとすると、定価から比べた割引率はほぼ20%。5巻までの購入を誘導した時点でセールの目標は達成していると思われるので、それ以降は気になった人は定価で買ってね、と。本当に上手いと思いました。


1巻をポイント94%還元、2巻・3巻を30円、4巻・5巻を30%OFFのセールでしたが、これ、1巻~3巻までを無料にして4巻5巻を30%OFFにした場合のセールよりも多分5巻まで購入する人の割合が高いと思います。

無料でばら撒けば多くの人がDLするとは思うんですが、それは『3月のライオン』という理由以上に「無料」という理由があるから。3巻まで無料で読んで、そのまま続きを購入する人も多いでしょうが、無料分だけ読んで後は買わないという層も同じように多いと思うんです。

だから、まず94%ポイント還元の「ほぼ実質無料」という撒き餌で1巻を買わせて、貰ったポイントだから使わないと勿体ない心理で30円の「ほぼ無料」の2冊を「自分の意思で購入」させる。この時点で購入へのハードルはだいぶ下がっているんですよね。そこへ、474円(30%OFF)という「常識的な値引き率の巻」をポイントが余ってるからと言う理由で同じく「自分の意思で購入」させる。

そして最後に、残った49ptを使って5巻を実質30%OFFで購入させる。ここまでくると普通によくやってるセールで購入するのとそんなに違わない値段になっています。

「無料(≒実質無料)だから」って事で手を出した作品を、気づけば「普通によくあるセールの値段で購入」と言うところまで持って行ってるこの手腕。そして、何より大切なのはお客さんに自分のお金でこの作品を購入した、という「経験」(実績と言っても良いのかな)を受け付けている点。

で、前提として『3月のライオン』ってすごく面白い作品なんですよ(途中までしか読んでないけど)。1巻無料や1話無料みたいな何らかの形で作品に触れたら、一定数の人はそのまま継続購入すると思う。そんな面白い作品を、前述の巧妙な手段で5巻まで購入した日には、色々とテンションが上がってそのまま買っちゃう人もそれなりに居ると思うんですよね。

例えここで5巻までしか購入しなかったとしても、自分のKindleライブラリの中に5巻までの閲覧権と購入経験があれば、次に『3月のライオン』がセールになった時にもチェックする可能性が増えるだろうし、セールごとに数冊ずつ買っていくという事にも繋がっていくんじゃないかと思います。これは最初3巻を無料でばら撒いただけでは出来ない事だと思う。

あと、最初に購入した時のポイント還元を使ってそのポイントで続きをジワジワ買っていく、というプロセスの購入体験自体が、ゲーム的な要素を持っていてちょっと面白い。と書くと言いすぎでしょうか。まとめ買いで一括購入した気持ち良さとはまた違う気持ち良さを感じられるような気がしました。

なんかポイント還元セールで変に語ってしまいましたが、電卓叩きながら見てると本当によく出来たセールだなと思ったもので。

あ、ちなみにここまで書いておいてなんですが、このセールに関連して、1巻~3巻は期間限定でブラウザ上で無料閲覧出来ます。無料で読んでみたいだけ勢と、購入して自分のものにしたい気持ちがある勢を完全に分けて考えているところが、ますます上手だと思った次第。




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