Marumaru's TinyPlaza

(2023.02.06)(movie)大怪獣のあとしまつ

『大怪獣のあとしまつ』


※ネタバレしてます。ご注意ください。

































何かと話題になっていた作品。PrimeVideoで観ました。

サブスクで観るならありだけど、劇場で観た人が色んなことを思う気持ちは分かりました。

伏線が張ってあったとは言え、『デウス・エクス・マキナ(機械仕掛けの神)』(≒物語においての絶対的な力による強引な大団円)を自分でネタにしときながら自分でやっちゃうのは作品としてどうなの?と。

全体的にパロディの質が低いと言うか下品と言うか。ネットの一発ネタや同人でやるようなノリで映画一本作っちゃいましたって作品に感じました。

シン・ゴジラの会話劇は大好きなんですよ。政治と会議によって決まっていく感じが。で、この映画は「怪獣の死体を誰が処理するか?」というところを舞台にした会話劇として楽しめる……と思っていたんですが、実在の人物のパロディと下ネタは実写でやるとこんなに下品なのかと。

別に怪獣が突然に死亡して、その後処理から始まるって設定は良いと思うんです。別にそこが描きたい訳じゃないのは分かるし。だけど、下品なギャグで進行して、後半にちょっとお涙頂戴をして、最後は自虐ネタのデウス・エクス・マキナで終わり。これって2時間かけてやる必要あった?

って感じの映画でした。



(2023.02.09)焚き火について

最近休みの日に仕事や用事が立て続けに入って全然焚き火(デイキャン)が出来てないー。と一人嘆いていたところにネットニュースで、とある芸能人が「(焚き火は)わざわざ寒い所に行って暖まる…バカみたいな行動」とバッサリ、みたいな記事を見つけました。

自戒を込め、自分が理解出来ないからと言って他人様の趣味にケチをつけるのは如何なものか、と前置きをした上でちょっと焚き火について語ります。

確かに焚き火は準備も後片付けも大変だし、匂いも付きます。なんでわざわざそんな事をと言われる気持ちも分かります。ですが、そもそも、焚き火=暖まると言うのは確かに焚き火の効能ですが、それは焚き火の沢山の効能の内の一つにしか過ぎないんです。

結論から書くと、焚き火をする目的は焚火をしたいからであって、焚き火をしている時間、空間を楽しみたいからなんです。

山の中や河原、キャンプサイト等で焚き火をする場所を決めて、設営をして、焚き付けの準備をします。小枝を拾ったり、薪をバドニングして細くしたり、人によってはフェザースティックや割り箸、新聞紙など、燃えやすいものを用意します。

それから火をつけて……私は火をつける行為自体はさくっと済ませたいので固形燃料を使いますが、火打石やファイアスタータで火を生み出す楽しさは筆舌に尽くしがたいものだと思います。

そして火がついたら、その火が大きくなるよう消えないように育てていくのが楽しいんです。薪をくべたり、入れ替えたり、組み直したり、火吹き棒で空気を吹き込んだ後に「ぼっ」を炎が立ち上がる時の心強さと言ったら。

暫くして熾火の状態になったら、何とも言えない安心感があります。更に薪を加えても良いし、安定した火で調理やお湯を沸かしても良いし。火の世話から解放され、一人でゆっくりと燃える火を眺めながら嬉しいような、手をかけなくてもよくなった事が少し物足りないような、そんな時間。

更に時間が経つと炭は灰と姿を変えます。炭の部分を集めて火を保とうとしますが、徐々に小さくなっていく火と冷めていく周囲の空気に何とも言えない物悲しさを覚えます。そして、最後は灰を灰袋に入れて焚き火は終わりの時を迎えます。

火が生まれて炎として雄々しく燃え、最後には灰燼に帰す。そんな火の栄枯盛衰を焚き火台という小さな箱庭の中で眺めている時間が本当に幸せなんです。

なんか大げさに書いてしまいましたが、炎を眺めているだけですごく楽しいんですよ。そして、焚き火の音や匂いを生み出すという行為が楽しい。それを自然の中で、川のせせらぎや風のささやき、鳥の鳴き声を聞きながら、土や草の匂いを感じながら無心で行う事自体がとても心を落ち着かせてくれます。

そこに、更に焚き火で料理をするという目的が加われば、喜びもひとしおです。別に作るものは何でもいいんです、ここぞと拘り料理にじっくり取り組んでも良いし、インスタントラーメンでさくっと済ませても、白米を炊いてオコゲを楽しんだりしても。何を作っても楽しいし、美味しい。

だから、興味ない人が焚き火をしている映像を見ると、画面情報としては「寒い中でわざわざ火を焚いて暖まっている」光景に見えるかもしれませんが、画面に映らない部分の視聴覚情報こそが焚き火の魅力なのかもしれません。少なくても私はそう。



(2023.02.12)(book)二歩前を歩く

『二歩前を歩く』/石持 浅海


例によって石持浅海さんの安楽椅子探偵もの短編集。飄々とした探偵役が飲み屋の会話がきっかけで色んな事件を解決していきます。

この短編集はテーマがオカルト、超常現象みたいなものでまとまっているようでした。会話によって理論を積み重ねて真実を暴くのが目的であるならば、トリック(?)自体は超常現象でも構わない。描きたいのは安楽椅子探偵による会話劇だ、というある種のセカイ系のような思い切りの良さを感じました。

確かに、こういうミステリでは当たり前のように扱われている殺人事件自体が一般の感覚からすればフィクションなので、だとしたらトリック自体は超常現象だったとしても、どうしてそうなったか、それは何を示しているのか、を会話によって明らかにする方が大切ですものね。

ただ、短編ならではの唐突な展開に加えて、トリックが超常現象だったりするので、その辺りを割り切って会話を楽しめるならお勧め。一編が短いのでさくっと読めます。

個人的に最後の書下ろし短編が大好き。石持さん、こんな話も書くんだ、と。



(2023.02.19)(book)憧憬カトマンズ

『憧憬カトマンズ』/宮木あや子


仕事も趣味も性格も違うアラサーの女性二人を中心にした短編集。女性二人と言っても百合な訳ではなくて、友達としてたまに会って飲んだり喋ったりする関係。

読んでいた時に『ハミングバードベイビーズ』のコミックを思い出しました。

その中でも最後の短編の主人公の友達、通称パティちゃんが活躍する話が面白かった。読者を元気にする為にスーパーハッピーエンドを目指したと後書に書いてありましたが、本当にその通りで痛快で笑えるエンタメでした。確かに読んでいて元気になった。

謎を解くでもなく、殺人事件が起こるでもなく、ただ人生を精一杯生きてる。それだけで人は輝いているし、それを一緒に分かち合える友達が居るってのは素晴らしい。



(2023.02.23)河原でアヒージョ作ってきた

天気が良かったので河原でお昼を食べてきました。

ここ1年、色々とアウトドアギアを揃えてきましたが、今回でこの河原でのお昼ご飯を兼ねたデイキャンに関しては一つの完成を迎えた気がしました。と言っても、そんな大げさなものじゃなくて、この場所に特化した準備が出来るようになったかな、って意味で。

今日はキャンプサイトではなく河原。このキャンプ場は河原に降りる場合、駐車場から少し歩きます。だから大きなカバンに道具をまとめて移動が出来ると、一度で荷運びが出来て運ぶのも楽です。以前は箱とかに入れて運んでたんですが砂利で足を取られて危なかったので。

ちなみにデイキャンであっても荷物の下にはグランドシートなりブルーシートを敷いた方が良いと思います。河原は特に地面が湿ってたりするし、急に雨が降ってきた時にも対応しやすいので。あと、純粋に色んなものを地べたに直接置くのが嫌。

出来るだけ少ない荷物でさくっとご飯をと思っていましたが、風が強かったので風防を持ってきて正解でした。この風防、軽いし角度が変えやすいので便利。

最初にコーヒーを飲んでゆっくりしたかったんですが、ケトルを持ってきてなかったのでマグカップを火にかけて気長に待ちます。風があってなかなかお湯が沸かなかったです。薪がある程度燃えて炭になれば火力が安定するんですが。

やっとお湯が沸いたのでコーヒーを。ついでにクッカーでお米炊き。

お米が炊けたので料理を。今日はステーキとアヒージョ。アヒージョの海老は前もって殻とワタを取って料理酒に浸してました。肉は塩コショウをクッカーの蓋で。肉を焼くならスキレットが良いとは思うんですが、アルミの蓋でも普通に焼けます。外で食べる肉は雑に焼いても美味しいはず。

肉が焼けたのでご飯に乗せて。今酒ハクノ姐さんにならってニンニクをかなりかけてます。滅茶苦茶美味しい。アヒージョもニンニクを大量にかけて良い感じ。やっぱりニンニクは正義。

肉が2枚セットだったので2枚目を焼いてます。アヒージョはある程度放置出来るのが便利。肉は脂っこいの苦手なので赤身の肉々しいのが好きです。本当はお酒があったら最高なんですが。

アヒージョの残りをご飯と混ぜて焼き飯を。アヒージョを作ろうと思った時にオリーブ油の処理を考えていて、本当はバゲットでさらう予定だったんですが、どう考えても食べきれなさそうだったので急遽焼き飯にしました。だからアヒージョの油を少なめにする必要があったんですね。それでもカロリー爆上げですが。

うん、塩と脂は美味しい。

食後に焚き火をのんびりと。川の音を聞きながらの焚き火、本当に好き。

デイキャンの時は焚火の片付けがネックになります。今までは最終的に焚き火台に水をかけたりしてましたが、今の焚き火台は薄いので水をかけてたわむのが心配でした。

なので、今回は火消し袋に水を入れてその中に炭を入れて片付ける事に。出来るだけ炭を燃やしてから入れてますが、それでもすごい音。最悪、火消し袋に穴が空くかもですが、焚き火台が壊れるよりはダメージが少ないので。火消し袋は消耗品。

そして撤収。ありがとうございました。

本当はバッグに全部まとめたかったんですが、無理やり消火したおかげで火消し袋の下に水滴がついていたので、火消し袋だけは別に。それでも薪と食材が無い分、行きよりはだいぶ軽くなってます。

家に帰って片付け。今回はこの調理器具だけで何とかするのがテーマでした。お気に入りの道具だし、これだけだとスタッキングで綺麗に収納出来ます。

調理器具が少ないと洗い物も楽でいいです。焚き火の後の洗い物は焦げとかがあってなかなか大変なので。しかしどれも良い色になってきました。

キャンプの方法や移動手段、やりたい事で道具も方法も変わってくると思うんですが、野外で焚き火調理をしたいという自分のデイキャンにおいてはこんな感じで割と慣れてきたと思います。

改善点は、焚き火でマグカップを直接温めるとどうしても灰が入っちゃうので、マグカップの蓋を用意した方がいいかもしれない。あと、そろそろ火バサミじゃなくてちゃんとした焚き火用の炭を掴むやつが欲しい。火バサミだと太い薪を持つのがちょっと大変。




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