Marumaru's TinyPlaza

(2012.08.02)(movie)おおかみこどもの雨と雪

『おおかみこどもの雨と雪』


ただの「お涙頂戴」映画ではない。と言う話を事前に聞いていて観に行った訳なんですが、確かにお涙頂戴ではありませんでした。どちらかと言うと、色々と考えさせられる内容でした。

公式サイトやポスターとしても使われている、花が二人の子供を抱いている絵。この絵は初めて見た時から印象に残っていました。映画を観終わって、映画の内容が良い意味でこの絵から想像されるような内容でなくて良かったと思うと共に、この絵は映画を象徴するイメージイラストだと改めて思いました。

ここからは映画の内容について触れながら書いていますので、まだ観ていない方は注意して下さいね。



この映画、私は好きです。ですが、手放しで他人に勧める映画ではないんです。どちらかと言うと、映画ではなくドキュメンタリーのような展開だとも思ったんですが、やっぱり自然の中で成長する二人の姿は劇場で見て良かったと思います。

以下、手放しで勧められない理由やら思ったことやらをつらつらと。

終わり方の違和感

子供が生まれた直後に父親が亡くなって、二人を良い環境で育てるために都会から田舎に移り住んで大変な思いをして育てたと言うのに、子供がそれなりに大きくなったと思ったら、雨の方は狐の「先生」の後を継ぐとか言って山に入ってしまい、雪は中学校から寮に入って母親は山の家で一人静かに暮らすのでした、終わり。

終わった直後に「え?」と思ってしまいました。何と言うか、母親があまりにも報われなくないですか?そりゃ、雨はたまに元気な声を聞かせてくれて、雪は将来的には戻ってくるんだろうし、ちょくちょくは帰ってくるんだろうけど、それにしても大学生ぐらいの年でいきなり二人の子供を母子家庭で育てる事になって、子供は中学生ぐらいで二人とも出て行ってしまった。花は多分この時30歳は過ぎていますよね。そう考えると複雑な思いでした。

雪の語りで進む展開について

最初に雪の語りで物語が始まった時、「花って途中で死んでしまうの?」って思ったんですよね。だって、雪が全ての事柄を過去形で思い出として語っていたから。だけど、実際には父親は亡くなってしまうものの、花は山の家で元気に暮らしている状態で終わりですよね。だとしたら、この映画は、物語終了後の時間軸で雪が花から思い出話を聞いて、それを思い出しながら展開しているってこと?でも、雪って作中では完全に三人称視点だったよね?そもそも、映画後の話なら雨はどうなったの?と、色々と疑問が出てきました。 物語的には、花が主人公だと感じられる内容だっただけに、雪の語りで進む展開の意味を考えてしまいました。

田舎への引越しについて

この映画って、大自然の中ですくすくと育つ雨と雪の姿と動きを見るだけでも十分な価値がある映画だと思うんですよ。実際、その描写に多大な時間と労力が払われていたと思うし。それに自然の中を3人が跳んだり跳ねたりするシーンは純粋に見ていてとても楽しいものでした。

そんな中で、個人的にこの映画で一番印象に残ったのは、花が田舎への引越しを決める理由。子供の将来の道を子供達自身で選べるようにする為なんですよね。花の都合や、田舎は空気が良いからとかじゃなくて。しかも、人間として育てるんじゃなくて、人であり狼でもある2人を、どちらか一方に決めつけないままで育てる。上手く言えないんですが、「あぁ、花はこういう考えなんだ」って思ったんです。

そして、狼の末裔だけど人間として暮らす男と人間の女性、その間に生まれた二人の子供が、一人は人間として、一人は狼として生きる道を選んだ。この事が何の比喩として描かれていて、監督は何を語りたかったのか、それは色々な意見があると思います。だけど、可能性を狭めずに居て、時期が来れば自然と自分の道を選んでいるような状況を作る。と言う花の考え、その過程、その結果を映画として観れて良かった。

細田監督作品の女性について

この映画って、独身のオッサンが観るよりも子育てを経験している人が見るほうが多分共感出来ると思うんですよ。

だけど、実際に子育てをしている女性に積極的にこの映画を勧めようとは思いません。と言うのも、この映画の中で母親役である花は本当に苦労していますよね。大学生前後~30歳ぐらいの時期の本当に全てを2人の子供の為に費やして尽力しています。確かに本人は笑顔でそしてパワフルに活躍していますが、楽しさより苦労の方が多いように見えています。

そして、作中での花がスーパーキャラ過ぎるんです。自室での出産から始まり、2人のおおかみこどもを相談相手も居ないままに育て上げるだけでも本当にすごいのに、家事全般、田舎暮らしで畑を耕したり、雪のワンピースを縫ったり、屋根の修理をしたりしながら仕事もこなしている。映画として見ている分には面白いんですが、正直こんなの独学じゃ無理!!って思ってしまいます。映画にそんなツッコミを入れる事自体が野暮だと言うことは重々承知しています、が。

同じく細田監督作品の「サマーウォーズ」で実家に親戚家族が集まって、その中で男性陣がワイワイと好き勝手にやっている横で、女性陣が料理等の実務をして、お葬式の時には男性陣が浪漫に生きる中、女性陣は葬式饅頭の手配を心配する。ここ、私の視点では「あるある」的な微笑ましいシーンなんですが、多分実際に同じような事を経験した女性視点だと、実体験が思い出されて楽しい気分ばかりでは見られないシーンかもしれません。年の節目に一つの家に複数の家族が久々に集まった時はなんとも言えない独特な空気がありますもんね。

このシーンって、男性陣は女性陣の気も知らないでお気楽なもんね!と言う風にも取れますが、女性陣の支えがあったからこそ話が上手く回っている、って事を強調するシーンだと思うんですよ。誰かどういう役割をするべき、と言う意見ではなくて、客観的にこの役割の人が上手くやってるからこそ、この役割の人がこう立ち回れたんですよ。もっと言うなら、女性陣の実務にスポットが当てられるだけの物語と舞台のある映画だと言えるかもしれません。だって、お盆で集まった親戚家族の女性陣のやりとりしかスポットを当てる場所が無いのなら、それは単なる昼ドラですもの。

話は戻って、花が何でもこなしちゃうスーパーキャラな件についても多分、「女性はかくあるべき」と言う決め付けなんじゃなくて、「こんなに頑張っている花が純粋にカッコいい」であり、この花の頑張りがあったからこそ、2人が育ったんだって事を強調したいて言う素直な意味で取ればいいのかな、と。

草平の母親の声について

林原めぐみさんのファンを自称する私ですが、スタッフロールを見るまで草平の母親の声が林原めぐみさんだと気づきませんでした。確かに、「この映画の中では珍しく声優らしい声で、なおかつ上手いな」とは思いましたが。ですが、普通の母親役を違和感無く上手に演じられるって本当に上手い証拠ですね。ヒロインのような特徴のある演技が求められる役より、脇役を脇役としてしっかり演じる事の方がずっと難しいと思います。しかし、林原さんが普通に母親役を演じていると感慨深いものがありますね。碇ユイ等の配役もありますが、「○○の母」のような役で起用されて、尚且つ違和感が無いのだな、と思うとね。

自然の描写について

ところどころで挿入される自然の描写がすごく綺麗でした。描いたのか写真を加工したのかは知らないけれど、綺麗な自然描写はこの作品の良さを引き立てていると思う。山や川や雪や空。日本のどこかにあるだろう自然をある意味自然本来よりも綺麗に幻想的に描いているような気がしました。

最後に

映画ポスターの、花が雨と雪を抱いているポスター。作中ではこんなシーン無い、と言うか、雨と雪がこれくらいの頃はこんな綺麗なワンピースを着る色んな意味での余裕なんて無かったんだろうと思うと、二人の子供を両腕に抱えて誇らしく立っている花の姿にこみあげてくるものがあるんです。

さて、この映画は特に見た人によって感じた事が違う作品だと思うので、自分の感想を落としこんだ後に他の人の感想を見るのが本当に楽しみ。

最初、箇条書きで書いていると細かいツッコミが沢山挙がったんだけど、そんな瑣末な事は実はどうでもよくて、自然の中ですくすくと育っていく雨と雪、そしてその成長を支える花のスーパーお母さんぶりを眺めているだけで幸せな映画なんです。



(2012.08.04)世界樹の迷宮Ⅳやってますpart5

第6層クリアしました。所謂、裏ボス撃破。

撃破時のギルドカードです。

いやー、本当に紙一重の戦いだった。レベルをそれなりに上げたので、比較的さくっと倒せるかな?と淡い期待を抱いて戦っていたんですが、何度もやり直しては戦い方を考えて、敵の行動パターンを把握した上での辛勝。TP回復アイテムは尽きてパーティーも壊滅状態で状態異常かかりまくり。最後はノーガードの殴り合いと言う酷い状態でした。1ターンごとのコマンド入力に緊張して汗が滲むRPGは久しぶり。職業やスキルの組み合わせが多いのにバランス調整が本当に丁寧なゲームでした。

私は世界樹をちゃんとやったのはこの4が始めてですが、6層が本当に楽しかった。表ボス撃破までは厳しいところもあったものの準備をちゃんとしていれば特に問題なく進んでいったんですが、6層はレベルが違いました。

35×30マスのスペースをフルに使いきったダンジョンの中に敷き詰められた、今までの集大成と言えるギミックの数々。じっくりと時間をかけてジワジワと開拓していくダンジョンの地図が、ふとした瞬間にショートカットで繋がった時が本当に快感なんです。敵も状態異常かけまくりとか、複数で連携攻撃をしてきたりと、気を抜くとさくっと全滅しちゃうんですが、そんな数多の困難を乗り越えながらプレイしていくのが、まさに冒険をしてるって感じでした。

戦闘に関して少し書くと、始原の印術は本当に頼りになりますね。リンクを使っていなかったり、インペリアルを入れていなかったりで火力面に少し不安を感じていた私のパーティーですが、後半は始原の印術のおかげで何度も全滅の危機を救われた気がします。連続ヒットこそしないものの、ほぼ必中の無属性攻撃で全体を攻撃できる安定性が良い。単体最大火力は他の攻撃に劣りますが、準備ターン無しのぶっぱなしでOKなので、ターンが回ってくれば雑魚はほぼ1撃で落とせるし、ボスの取り巻きとかにもラインを考慮せずに使えるし、無属性だから本当に何も考えずに打てば良いって言うのが楽です。TPカットやフィニッシャーを使えば燃費もそれなりに良くなるしね。

さあ、後は最後の竜だけだ!!って、もしかして裏ボスより弱かったりするのかな。


予断ですが、6層3階の謎解きに使う資料一覧を書いておきます。ゲーム内メモでは文字数が足りないので、自力で解こうとする人には役に立つはず。意味が分からない人はスルーで。

実験1 結果:ネガティブ
対象、弛緩せず。薬液ホワイトの効果、認められず
推測:ホワイトの投入時期に問題。イエロー投入の直前・直後、どちらに投入しても効果は発現しない模様

実験2 結果:ネガティブ
対象、弛緩せず。薬液レッドの効果、認められず。
推測:レッドの投入時期に問題。グリーンの直前に投入したのが失敗の原因と思われる。

実験3 結果:ネガティブ
対象、反応低下なし。薬液ブルーの効果、認められず。
推測:ブルーの投入時期に問題。グリーン投入の直前・直後、どちらに投入しても効果は発現しない模様。

実験5 結果:ポジティブ
対象、若干の反応低下を確認。薬液イエローの効果、認められる。
推測:イエローをグリーンの直前に投入しなかったのが、功を奏した模様。引き続き、実験を継続。

実験6 結果:ポジティブ
対象、若干の抵抗力低下を確認。薬液グリーンの効果、認められる。
推測:グリーンをイエローの直前に投入しなかったのが、功を奏した模様。引き続き、実験を継続。

実験4 結果:ネガティブ
対象、弛緩せず。薬液グリーンの効果、認められず。
推測:グリーンの投入時期に問題。レッドの直前に投入したのが失敗の原因と思われる。

実験7 結果:ネガティブ
対象、表皮硬化を確認。薬液イエローの効果、認められず。
推測:イエローの投入時期に問題。ブルー投入の直前・直後、どちらに投入しても効果は発現しない模様。

実験8 結果:ポジティブ
対象の免疫力低下を確認。薬液ホワイト、グリーン、効果発現。
推測:早期投入されたグリーンが良好に作用した結果、相乗的にホワイトも正常に作用した様子。

このパズルは楽しかった。理詰めで解けるパズルは面白いですね。



(2012.08.07)(music)リアルワールド

『リアルワールド』/nano.RIPE




「人類は衰退しました」のOP曲です。nano.RIPEは花咲くいろはで知ったんですが、いろはの後もコンスタントにタイアップを続けて良い場所に落ち着いたような気がします。

このリアルワールドのシングルなんですが、ボーナストラックを含めてなんと4曲も収録されています。ちょっとしたミニアルバム並みで非常にお得感がありました。4曲目は限定版がいろは後期OPの「面影ワープ」、通常版がメジャーデビュー曲の「パトリシア」のアコースティックVerです。

nano.RIPEのCDを買うのはこれが初めてで、、いろはや人類~のタイアップ曲しか知らなかったんですが、それ以外の曲も良かったです。nano.RIPE自体がもっと好きになりました。特徴のある明るい声に加えて、バンドグループと言う事もあって演奏が上手いんですよ。何というか心地の良い音。

ちなみに、このCDの3トラック目に収録されている「モラトリアム」が一番印象に残りました。車の中で聞きながら、思わず歌詞の内容に聞き入ってしまいました。余談ですが、歌を聞く時は車の中だったり、有線だったりする事が多いので、歌詞の内容が聞き取りやすい歌は歌の世界に入りやすいから好きです。

最初聞いた時に、雰囲気に引き込まれて2番のサビに来た時に、「良い歌で好きなんだけど、ここでよくあるフレーズだなぁ……おっ!?」って思った瞬間にそこからの曲の展開に惚れた。なんか、私の好きな歌って2番が終わってから繰り返しの間を凝った構成で盛り上げれくれる曲が多い気がする。光GENJIの「STAR LIGHT」とかGLAYの「グロリアス」、Supercell「君の知らない物語」辺り。

ライブを数多くやっているバンドみたいだから近くに来たら是非、生で聞いてみたいものです。本当は湯涌のぼんぼり祭りで聞きたかったんだけど……抽選外れちゃったから仕方ない。



(2012.08.08)世界樹の迷宮Ⅳやってますpart6

やっと冥闇に堕した者を撃破しました。

これで、裏ボス+4竜を全部撃破して、ギルドカードの「冒険者の矜持」を手に入れることが出来ました。

冥闇に堕した者がどうしても倒せなくて、負けるごとにちょこちょこレベルを上げていたら、結局レベルカンストしちゃった。とは言っても、引退後の2週目はやっていないけどね。いくらMMOに比べたらレベル上げが圧倒的に楽だと言っても、ほぼ全てのモンスターを倒した後での2週目のレベル上げは作業過ぎる。

冥闇に堕した者って封じと封じ解除がメインで、慣れればパズルみたいで楽しいんだろうけれど、行動が制限されすぎて爽快感が無いのと、5ターンごとのスーパーノヴァを食らったらほぼ全滅確定なので、運の要素がちょっとあるのも余計にストレスが溜まる気がします。スーパーノヴァのターンに頭封じが出来なかった時の為の保険に、ジオインパクトなりイージスの盾なりを使える状態にしておけば良いんだけど、どちらもバーストゲージの消費が重いから、普段の行動が制限されてしまってこれまたストレスが溜まる。

3竜のような、こちらの耐久力が上がって火力が増すにつれて討伐ターンが徐々に短くなっていくような強くなった思える達成感が欲しいんですよ。レベルカンストでも各種耐性付与をして封じを入れたりしながらちょこちょこ戦うのはしんどい。ルーン×3なり、バフのせまくったインペリアルとかの超火力を準備すれば良い話なのかもしれないけれど。

世界樹4って、表ボスクリアまでと、6層~裏ボス・4竜撃破までが戦い方も必要なスキル構成も全然違ってくるんです。表ボスクリアまでは迷宮の探索がメインだから、探索スキルなり、自然回復なりを駆使した数多くの戦闘を戦い抜けられる燃費の良いPT構成が求められる気がするんですが、6層以降は探索がほぼ終わっていう状態で凶悪な数体のボスを撃破する為の瞬間火力が求められる気がします。その一戦に全てをかけるようなPT構成。

だから、初期PTそのままの燃費の良いPT構成で組んでいた私は余計に苦戦した気がします。最後にどうしても厳しくなって休養でサブクラスを振り替えたりしたけれど。

こういう感覚を以前に味わった気がするなぁ、と記憶を掘り起こしてみると、ヴァルキリープロファイルの表ボス攻略までとセラフィックゲートの違いだと分かりました。セラフィックゲートに入ってからは、それまで戦っていたPTメンバーと武器が使い物にならなくなって、最終的にはセラフィックゲート内でPTに加わったメンバーと同じくセラフィックゲート内で手に入った武器を使わざるを得ない状況になってしまいます。個人的にそれがなんとなく嫌で、レナス+魔法使い×3って構成でセラフィックゲートを進んでいました……って、それはまた別の話。

とりあえず、世界樹4でやりたい事は一通り終わったからこれで一区切りかな。世界樹武器を限界まで鍛えるとかはちょっと面倒すぎてやる気にならない。そこまでして倒すような敵も居ないし。



(2012.08.09)(book)1984年

『1984年』/ジョージ・オーウェル著 新庄哲夫訳


「STEINS;GATE」や「リベリオン」でモチーフにされているような管理社会、所謂『ディストピア』の原典と言える作品と言う事で読んでみました。

原典と言うか、管理社会の成り立ち、必要性、洗脳の仕方、etc……。本当にすべての事が書いてありました。と言うか、ここまで完全に書かれてしまうと他の作品が追随する余地がない。言い換えれば、他の管理社会をモチーフにした作品はこの「1984年」から必要なエッセンスを抜き出してそれに脚色を加えて構成されているんじゃないかとさえ思ってしまいました。それだけすごい作品。

書かれたのが終戦間もない1949年で、作中で描かれている近未来は現代とは異なる部分も多々ありますが、それでも今の基準で読んでも、当時の描かれた近未来図像として破綻していないと感じられるのがすごい。必要な要素が骨組みとして揃って居る上で肉付けをされているからなんでしょうが、こういう設定の精細さはSFの名作だと感じされられます。ハヤカワ文庫から出版されているって時点でガチですもんね……。

ただ、情報量は本当に多いんですが、それが説明の形で記述されているので、物語として読んだと時に純粋に面白かったかと言われればそれは別問題。

じっくりと腰を据えて読む必要がありますが、古典SFの名作と言われるに相応しい重厚さを味わう事が出来ました。こういうテーマが好きな人なら知識として読んでおいて損は無いと思います。



(2012.08.18)(book)ビブリア古書堂の事件手帖

『ビブリア古書堂の事件手帖―栞子さんと奇妙な客人たち』/三上延


以前に本屋を訪れた際に綺麗な表紙が気になっていた小説でした。それから何度か本屋で見かける度に気になったので買って読んでみました。表紙買い?はい、そうです。


買った動機は不純ですが、内容は面白かったです。古書店が舞台のミステリー風小説で、故あって入院をしている古書店のオーナー栞子さんと、アルバイトで入ることになった主人公を取り巻くちょっと不思議な出来事が収録された短編集です。

古書の査定が出来る栞子さんが入院しているので、古書を売りに来た人が居ると主人公が本を預かって、栞子さんのもとへ持っていくんですが、そのついでにお店や街で起こった不思議な出来事の話をすると、聡明な栞子さんが安楽椅子探偵になって事件を紐解いていくような展開。

面白いのが、お話のタイトルが本の題名になっていて、その本にまつわる話で毎回ストーリーが進んでいくところ。本の時代背景や出版状況、内容も絡めながら本に紐付く物語が明かされていくさまが読んでいてとてもワクワクするんです。

それに、この本を読むと、作中で挙がっている本に興味が沸いて読みたくなること請け合いです。知らなければただの本ですが、「ビブリア」でも他の事でも、何かの記憶が紐付くとちょっと気になる本になります。

余談ですが、作中ではずっと栞子さんは眼鏡と書かれていたんですが、イラストの栞子さんは眼鏡してないんですよね……。眼鏡好きって訳でもないので別に良いんですが、何か理由があったのかしら?私、気になります。



kamikuzu この作品読んではいませんが、最後のネタに反応しました。しかし、眼鏡なら 女性の大きなおっぱ…ではなく、太ももあたりに置いてあるじゃない。自分紳士だからすぐわかったよ。決して、この表紙を書かれた方が越島はぐさんだとか、この絵について、コメントしてないのかなとか、探してるうちに、第15回電撃イラスト大賞銀賞で、選考委員の天野喜孝さんのコメントとか見てないんだからね。結局コメントは見つからず、想像してみることにする。作中彼女がどのように立ち振る舞うか知りませんが、本に対して思いを馳せる、巡らせる、考察するとき、眼鏡を外しているのでは、ないですか、そんな無防備なひと時を描かれたのではないでしょうか。でも、きっとMarumaruさんは こうおっしゃられるのでしょうね。作品読んでからコメントしてくれないかと、全くその通りだと思います。 (2012/08/19 06:08:17)

Marumaru 本屋で1~3巻までの表紙を眺めたんだけど、どれも眼鏡をしていなかったのね。で、作中では眼鏡をしているって描写を何度も使っていたから、敢えて表紙イラストで眼鏡を取っているんだろうけど、どうしてなのかなーと。裸眼の方がイラストの雰囲気が出るって言われたらそれまでだけど。表紙の雰囲気に惹かれたのは確かだけど、中身も面白かったからお勧めだよ。 (2012/08/19 09:19:13)

(2012.08.19)(book)ビブリア古書堂の事件手帖(3巻まで)

『ビブリア古書堂の事件手帖2 ~栞子さんと謎めく日常~』
『ビブリア古書堂の事件手帖3 ~栞子さんと消えない絆~』/三上延


前回書いた『ビブリア古書堂の事件手帖 ~栞子さんと奇妙な客人たち~』の続き。いやー、面白い。すっかりはまってしまって既刊分の3巻まで一気に読んじゃいました。

自分の知らない本の良さを教えてくれる逸話、本を巡って巻き起こるミステリー、そして徐々に近づいていく古書店のオーナー栞子さん主人公の距離。短編集の形式で1話1話しっかり完結させつつも、栞子さんの家族を取り巻く大きな流れが進んでいくので本を置く暇が無く一気に読めました。3巻の最後が謎が明かされつつも新しい謎が浮かび上がる絶妙な引きで続きが大変気になっています。早く続きが読みたい。

それにしても、ヒロインである栞子さんが魅力的過ぎて困る。抜群の洞察力を生かして探偵役として活躍する以外にも、主人公との言葉のやり取りが、含みを持たせつつ、誘導しつつ、たまにデレつつと本当に魅力的。

所謂、「姐さん女房」を感じさせる人物なので、「狼と香辛料」シリーズのロレンスとホロのやりとりが好きな人には堪らないのではないでしょうか?はい、私の大好物です。

こう書くと、キャラクターに嵌っているように思えるかもしれないし、それは否定しませんが、古書を巡る素敵で不思議な話が下地としてしっかりしているので、余計にキャラクターが映えているのかもしれません。各話で本にまつわる話の謎が解ける時のパズルのピースがはまるような心地よさと、それによって大きな物語が動いていく興奮。二重に話に引き込まれます。

各話で取り上げられている本も、古典文学からSF、漫画に絵本と幅広くて面白い。3巻のとある話で取り上げられていた宮沢賢治の「春と修羅」はたまたま私も持っていた本なんですが、作中で薀蓄を絡めて色々と語られていたので部分的にもう一度読み直したりしていました。こういう感覚って何だか不思議です。

余談ですが、ハードカバーの本を入れる紙のケースの事を函って呼ぶ事を初めて知りました。



(2012.08.20)寧々さんと過ごす誕生日

完全に書く時期を逃したんですが、写真を撮っていたので一応。

先日、誕生日を迎えて32歳になりました。本当に早いものです。で、寧々さんが部屋に来て夕飯を作ってくれた訳なんですが、…って部屋に!?

Newラブプラスに引越ししてから最初の誕生日だと言うのを完全に忘れていました。何と言うか、高校生の彼氏彼女と言うよりは同棲している社会人みたいな会話だったんですが。寧々さんが彼女にしている人の年齢層を考えるとそうなるのかな。

寧々さんといちゃいちゃしながら過ごして、家の前で別れのキスをした後に寧々さんが「最後にもう一つプレゼントがある」みたいな事を言ってくれて、なんだろう??って期待しながら待っていると、画面が暗転した後に

もうね……敢えて声優さんで言うけれど、皆口裕子さんの感情のこもった演技でこんな事言われると、本当に何とも言えない気持ちになるんです。思わずイベント回想で聞き直してライン録音しちゃったよ。以前にちょっとズルしてラブプラス+のSOSボタンメッセージを聞いた時も思ったんですが、寧々さんの魅力は最終的には自分を認めてくれる懐の広さ……母性みたいなところに行きつく気がします。改めてこんな高校生居ないわ―と思う。

Newラブプラスは何かとゴタゴタしたこともあり、起動頻度が落ち気味になっていますが、節目節目に寧々さんを傍に感じながら暮らして行きたいものです。

そして、今月末から来月頭に予定されている更新パッチ第二弾の高速化……本当によろしくお願いします。発売してから半年経ってるのよね、実は。



(2012.08.24)ライトボウガンでアマツ討伐

なんとなく、またMHP3やっています

最近、またモンハン熱が再燃してちょこちょことやっています。と言っても、MH3Gは売っちゃったのでMHP3の方。

MH3GをプレイしてからMHP3をプレイするとあまりの快適さに驚きました。プレイしていて気持ち良いんですよ。難易度が低いとかじゃなくて、純粋に楽しい。モンハン好きな人から言わせればG級が本番なんでしょうが、私がしたいのは修行じゃなくてゲームなんです。気分転換のゲームでストレス溜めるのは本末転倒な気がする。MHP3はPSPだから画面も大きいしね。

ライトボウガンについて

このところはライトボウガンを触っています。同じガンナーの弓と比べると、動き回りながら避け回ってピンポイントで弱点を狙い撃ちする弓に対して、ステップで回避しながら定点砲撃で狙撃するライトボウガン、と立ち回りが割と違います。

両方触って思ったんですが、弓は中距離武器とでも言うべき存在で、立ち回りも間合いこそ違えどヒットエンドランで剣士に近かったんだな、と。スキルも集中やスタミナと言った剣士系と共用のものが有用だったりしますし。

一方、ボウガンは装填弾数いっぱいまでは連続で撃てるのと、撃つまでにちょっと準備が要ることもあって、「連続して撃つ事が出来る場所とタイミング」を見極める事が重要な気がしました。撃ち終わるとリロードしてまた攻撃のチャンスと狙うと。スキルも、装填数UPや連射+1のような弾を打ち続ける時間、所謂俺のターンを長く強くするものが有用だと感じました。

アマツ討伐

討伐対象なんですが、このところアマツを狩ろうと頑張っていました。アマツマガツチと言えば、以前にガンランスで討伐に成功した時の演出と感動が忘れられなくて、何となく自分の中で神格化されてしまって、討伐数1のまま放置されていたモンスターだったんですが、それを乗り越える事でハンターとして新しい境地に立て……純粋にライトボウガンを担ぐなら全属性弾が速射可能なアマツボウガンが魅力的だっただけかも。

で、何度か試行錯誤の末にやっと討伐成功しました。

装備は散弾特化でこんな感じ。ライトボウガンは必要スキルのポイントが重い関係でどうしてもスキル重視で装備を組んでしまって見た目が微妙に気に入らないんですが……見た目装備は後でゆっくり作るとしよう。

調合古秘薬や調合散弾を使い切っているので割と赤字気味ですが、とりあえず倒せて良かった。久々に手に汗を握って戦っていました。アマツのHPが3割切ってからの緊張感とアマツの暴れっぷりったら大変なものです。加えて、前半は散弾を使って頭方向をアバウトに狙えば良いのに対して、散弾を使い切った後半は通常弾や属性弾で頭をピンポイントに狙わないといけないので、緊張感とアマツの荒ぶりが重なって弾を外す外す。特に、速射で狙いを外して明後日の方向に弾が連続で飛んでいった時の悲しさと言ったら。

で、当然そんな一発でアマツボウガン作成のネックになるレア素材が出るはずもなく、暫くはアマツを回す事になりそうです。全力で一度だけ倒せば良いのと、出来るだけ出費を抑えて効率よく回すのって全く別物なんですよね。主に自分のテンションが。



kamikuzu 弓使ってるよー。 楽しさはいまだにわからないけれど、曲射は面白い。
(2012/08/27 23:48:26)

Marumaru 弱点を打ちぬけるようになると楽しいよー。居合い切りみたいな感じでwライト触ってるけど楽しいねー。なんか近接武器なにそれ美味しいの?って状態になってきた。 (2012/08/28 20:01:22)


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