Marumaru's TinyPlaza

(2026.02.27)(movie)超かぐや姫!

『超かぐや姫!』


ネタバレしてます。















2006年1月末から急にネットで名前を見るようになった作品。Netflix製作で、なんかとても話題になってるらしい。2月に1週間限定で劇場上映するらしい。劇場の着席率が脅威の96%らしい。何ですと!?と思って岡山イオンをチェックしてみたら本当に満席で焦りました。岡山のイオンシネマがこんなに埋まってるのを初めて見たかも。

本当は劇場で観るつもりだったんですが、諸事情からNetflixに加入して観ました。WBC絡みで初月498円だし、同じくNetflix製作の『地面師たち』も観たかったんです。


で、感想ですが、百合+ボカロ+VR空間+FPSゲーム+Vtuber+SF的要素+和風要素みたいな感じで、とにかく楽しそうなものを高密度かつハイスピードで詰め込んだ、まさにボカロ曲のような作品でした。いきなりサビから始まって、ずっとサビ!みたいな。一昔前だと、こういうものの引き合いに出すのはユーロビートだったんですが、ユーロビートよりはボカロ曲だと思いました。物語がハイスピードで走り続けて、色んな要素を取りこんでどんどん変化していく。

そして、流石Netflixが作ってるだけあってお金かかってるなぁ、と。特にVR空間の和風を取り入れつつの煌びやかな世界は劇場クオリティ。VR空間のシーンは劇場で観た方が楽しめたかも。

ボーカル曲が多いのも良い。作品の性質上ライブシーンが何度かあるんだけど、それにしても挿入歌が多くて楽しかった。挿入歌が多いとミュージカル感が出て好き。あと、往年のボカロ曲のリミックスを歌ってくれるのも嬉しい。『メルト』『ワールドイズマイン』を令和になって新しい形で作中で聴けるってのは感慨深いものが。

そんな訳で、電子ドラッグのように駆け抜けた作品なんですが、多少気になるところが無い訳でもないんですよね。主に2点あって、1つはSF要素を入れているのは良いんだけど、後半のかぐや=ヤチヨとなった時の意識の所在はどうなるのか?と言う部分と、その謎に関するネタバレ、8千年の時を巡る部分の展開がちょっと唐突過ぎたところ。SFではなくてSF要素と書いた理由。実は途中までヤチヨ=母親かと思っていました(気まぐれオレンジロードネタもあって)。

2つ目は、かぐやが彩葉の家に押し掛けた時の振る舞いに対して。そもそもバイトで学費を稼いでいる一人暮らしの部屋に、もう一人転がり込む余力なんて色んな意味で無いはずなんです。それに、勝手に転がり込んで彩葉のMP(MoneyPoint)を無断でガリガリと削る振る舞いに対して、無邪気な可愛さを通り越して嫌悪感を抱いてしまいました。せっかく買った赤ちゃん用品も一晩で使えなくなるしさ……。

それに、かぐやがVtuberとして活躍しだした後も、何だかんだで彩葉頼みでただでさえいっぱいいっぱいの彩葉の生活を圧迫して、結果的には倒れてしまう。これは百合とか笑えるとかいうシーンではなく、あまりにも身勝手なかぐやに対して少し立腹していました。なんか、この歳になるとエナドリ飲みまくって睡眠時間を削ってっていう描写が、頑張ってるではなくてただただ心配になってきます。

これは別に気になった部分ではないんですが、音楽系の作品って誰が曲を作れるかっていうのが割とポイントだと思うんですが、この作品は彩葉をオールマイティーキャラにすることで全部解決してるっていう勢いの良さ。本人がピアノを弾けてDTMもやっていて曲のストックがあれば、そりゃ話が早いなと。

そもそも、この映画って対象としている視聴者が若い世代で、物語のテンポや仕草や様々なものが想定視聴者層に向けて最適化されていると思うんです。具体的には、かぐやと彩葉を取り巻く物語を、過去の青春の物語ではなく、激しく毎日を駆け抜けている現状、まさに今!に重ねて感じられて観られる人に刺さる話なんだと思います。だから、年ばかり重ねた面倒なおっさんがあれやこれや講釈をたれるのは、その時点で違うと思うんです。

だけど、自分のBlogだから好きにおっさん語りさせて。そして、おっさんホイホイな部分に関しては、EDにバンプの『ray』のカバーを持って来てくれた時点でもう何も言えない。

とにかく熱量と資金と疾走感を全部ぶち込んだ作品でした。言いたい事はあるし言ったけど、最後を『ray』で締めてくれたなら「ま…まああんたほどの実力者がそういうのなら……」状態です。

旬の時期に観られて良かった。かぐやのラストライブの衣装がとても素敵だった。

p.s 後半の、彩葉がヤチヨ……もといフシの部屋に行くシーン、森博嗣『有限と微小のパン』のワンシーンを思い出しました。VR空間モノは凄く好きです。しかし、コンタクト型のVRデバイスは色々と危なそう。せめてSAO劇場版OSのオーグマーのようにARデバイスだったらまだ分かるんですが。




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