Marumaru's TinyPlaza

(2012.10.27)ブレイブリーデフォルトをクリアした+α

ブレイブリ―デフォルト、やっとクリアしました。

そのままクリアした勢いで、全キャラのLvカンストとJobカンストまで育てちゃいました……。

こんなに夢中になってゲームしたのは久しぶりです。プレイしている時はとても楽しい時間でした。

内容については賛否色々とあるので、箇条書き的に思った事を書き留めておきます。ネタばれは極力しない方向です。


通信機能について

一人用のRPGなのに通信機能を使った仕掛けが色々とあったこのゲーム。通信機能を使っている部分は大きく分けて二つ。

1つ目は村の復興イベント。すれ違い通信で村人を増やしていき、武器屋や道具屋、必殺技の特性付与屋等に人員を割り当てて復興をしていくイベントです。それぞれの施設には「Lv1:必要時間1時間」のようにLvと必要時間が設定されており、実際の時間と連動して進んでいきます。当然、沢山の人数を割り振ればその分早く終わります。

すれ違い通信をする事で村人が増えていき、報酬として便利なアイテムがもらえたりします。救済策として日に一度、1人~3人ぐらいの村人をネット経由で招待出来るので、すれ違いが出来ない人に対して最低限の保障はなされています。スリープにしている時間も復興は進むので、基本的にプレイをしている時は一点集中で村人を割り振り早く復興を終わらせ、寝る前に各所に少人数を割り振り、朝起きたら終わっている。と言う流れになるんじゃないかと思います。

私の場合、一度すれ違いで6人村人を増やしましたが、それ以外は毎日配信される村人だけを使い、クリアする頃にはちょうど全部の復興が終わるぐらいだったのでちょうど良いバランスなのかもしれません。強い武具が買えるようになっても、買うだけのお金も要るし、あれば便利と言った感じの救済策だと思います。復興自体がブラウザゲームで一昔前に流行ったシミュレーションのような感じなので、そう言うのに慣れている人には良いのかな。寝ている間にゲーム内の事柄が進行していくのはRPGとしては珍しいので、本編の妨げにならない程度なら楽しめる良い要素だと思います。

2つ目はフレンド登録をしている友達に対する機能、アビリンクとデータの配信です。自分の行動を配信して、友達が戦闘中に使えるようになる機能と、アビリンクと言う繋がった友達のジョブが使えるようになる機能。配信された行動は一度使うと使用出来なくなりますが、また配信して貰えば使えるようになるので、リアル友達と頻繁にデータをやり取りするなら割と便利に進める機能だと思います。強い技を配信して貰えばボス戦とか助かるしね。

データを受信時に、配信してくれた人の簡易ステータスや装備が見られるので、「これだけ強いデータを配信した」と言う顕示欲に繋がる為、フレンド登録している人と競ってしまう要素だと思います。ネットゲームの見た目装備のようなね。基本は一人で遊びながらも、友達の進行状況がゆるく確認できて、それがゲームの中に少しだけ反映される。これは楽しい要素でした。これはプレイするタイミングやプレイ環境も関係してくるので、数年後にプレイしたらまた感想は違ってくるんでしょうけど。

それとアビリンク。ジョブレベルの上がりが中盤まではゆるやかで、中盤の時点で最初から使っているジョブがやっと一つ二つマスターになるかどうか、と言うバランスなので、自分が育てていないジョブをアビリンクを使って試せるのは非常に助かりました。特に戦闘に関係ない補助的なスキルをアビリンクで補えるとプレイが快適になります。

このアビリンク、救済策としてCPUキャラクターが最大4人配信されるみたいなんですが、出来ればフレンド登録した人とアビリンク登録して、キャラクター4人共にアビリンクを設定した方が絶対にゲームが楽しめます。私はリアル知り合いを一人アビリンクに登録していたんですが、そのおかげで楽しめた気がします。これ、4人ともをリアル知り合いでアビリンクしているとすごい熱い展開になると思います。

3DSならではの機能について

前述したアビリンクによるフレンドとの連携等のネットワーク機能に加えて、ARやカメラ機能を上手に使っていて、3DSならではの新しい楽しみ方を見せてもらいました。昔ながらのRPGの骨組みを自然に拡張する形でこれらの機能が組み込まれているので、RPGの進化を純粋に味わえました。

強いて言うなら、ネットでゲームの公式サイトに登録する事で各種アイテムが貰えたり、アビリンクを始め各種機能が動いているので、ネットワークに全く接続出来ない環境だと多少物足りなさを感じるかもしれません。これも時代の流れなんでしょうか。

それと、雑誌やCDについているコードを入力することで限定アイテムを貰えたりするんですが、コードに入力期限が設定されているので、後になってこのゲームを買うとアイテムのコンプリートは出来ないかもしれません。フレンドによる連携と合わせて、スタートダッシュに遅れると全てを味わうのが難しいかもしれません。が、私はスタートダッシュで始めたので皆と一緒に新しい世界に挑めると言う前向きな解釈で楽しめました。この辺り、ネットゲームの感覚に多少近いものがあるかもしれません。

ストーリーについて

ストーリーで面白かったのは、ARやアビリンク連携機能、カメラ等を全てストーリーを盛り上がる為の伏線としてちゃんと組み込んでいるところ。基本的には一人用RPGなのに、この展開は面白いし新しい、と感じました。

だけどね……「またこの展開なの!?」と思った事も確かです。全体的な雰囲気をここまでSFC時代のファンタジー世界に設定したんだから、ストーリーも変にひねったものじゃなくても良かったと思うんですよ。むしろ、これでもかってぐらい骨太でしっかりに肉付けされた王道ファンタジーを楽しませて欲しかった。

この展開はこの展開で良いんだけど、これはRPGでやるに適した話ではないかもしれない。今改めて考えると、FF5のストーリーって本当に良く出来ていたと思います。旅の途中で出会って無を倒す事になった面子が、過去の暁の4戦士の子孫とか熱い展開でした。雄大な大自然を駆け回りながら、だからこそ最後の次元の狭間って言うギャップが活きる展開。えぇ、FFシリーズの中では5が一番好きです、私。

それに、各種演出を始めとして過去のFFシリーズに対するリスペクトを数多く感じたんですが、そのどれもが縮小再生産に思えました。グラフィック的な部分では原作を超えているかもしれませんが、そのシーンが必要な理由付けと演出の魅力が足りない気がしました。「ああ、これはFF○の××シーンがもとだな」って思って終わりだと寂しいんですよ。

UIについて

このゲームのインターフェイスはちょっと変わっていて、十字キーで選択してボタンで決定を言う従来の方式に追加する形で、右で操作の階層を一つ進めて、最後の階層で右を押すと決定。逆に左で操作の階層を一つ戻って、一番上の階層で左を押す事でその操作をキャンセルっていう操作が入っています。Windowsのスタートメニューを想像してもらうと分かりやすいんですが、スタート→プログラム→アクセサリ→メモ帳→(メモ帳起動)みたいな感じです。

この動作に加えてLボタンに決定+便利ボタンが割り振られている事で、左手だけでゲーム中のほぼ全ての操作が出来るんです。これは地味に便利でした。何かをしながらゲームをするのにゲームの操作が左手だけで完結するから邪魔にならないんですよ。

ここまでなら便利なだけだったんですが、一部の操作がタッチパネル限定だったのが残念です。多分、左手操作の一環でしょうが、タッチパネルの左端にシステムメニューが出ていて、セーブを始めとしたゲームの必須操作をするのにタッチパネルが必須なんです。それに、移動に使う飛空艇の操作や村の復興等の操作が完全にタッチパネル専用で、ボタンだと出来ません。タッチパネルを指で触るのは指紋がつくし、ペンは伸縮式で取り出しにくいしで、あまり3DSでタッチパネル使いたくないんですよね……。RPGなんだから十字キー+ボタンで全ての操作が出来るようにして欲しかった。

音楽について

音楽はSoundHrizon(以下、SH)主宰のREVOさん。もともとSHが大好きなので嬉しい限り。SHの曲は厨二っぽいとか、台詞が長いとか色色々言われて好き嫌いが分かれる曲ですが、ファンタジーの世界観には厨二テイスト全開の曲の方が盛り上がりますね。と言うか本当に盛り上がりがすごいんです。普通の曲に混じって聞くとクセがある楽曲ですが、もともとゲームミュージック畑の人だし、ファンタジーの世界を舞台にしたゲームを盛り上がることにかけてはまさにプロです。

だけど、ED曲のコーラスは……好みが分かれるところかな(笑)

システムについて

ブレイブ&デフォルトと言うターンの前借りシステムは面白かったです。全員で3回ブレイブすれば、全員が1ターンに4回行動で爽快感が増します。そして3ターン前借をするってことは、最初のターンが終わると3ターン何も出来ない訳で、この辺りのリスクとリターンのバランスが面白かったです。

戦闘のスピードも早送りがあるのでサクサクと進んで気持ち良いし、ヒット数の数だけ武器を振って「カカカカ…」っていうSEが入るのは何とも懐かしいところ。

雑魚戦がみんなでブレイブして1ターンで倒すというバランスだったので、魔法職や補助職を沢山入れていて1ターンで倒せなくなるととたんに厳しくなるのは、なんてパワーゲームと苦笑してしまいましたが。戦闘のボーナスに関しても1ターンキルでボーナスが入り、それを継続する事でボーナスの幅が増えていく方式なので、1ターンキル出来ないと色々と厳しかったのが残念。せっかくジョブとアビリティを色々と組み合わせられるので、準備ターン→殲滅ターンみたいな戦い方だと効率が悪いんですよね。

それと、基本の文法がFFのそれを使っているので、どうしてもFFと比べてしまいますが、赤魔法使いをマスターにしても「れんぞくま」に相当するものが無かったり、「みだれうち」に相当するものが、4ヒットの合算ダメージになっていたり、メテオが同じく4ヒットの合算ダメージだったりと、複数ヒットする手段が殆ど無いのが残念。逆に言うと、ダメージの上限である9999はどの職業でも比較的簡単に出せるので、どの職業でも全く使えないって事は無いんですが。

なので、ダメージを追求しようとすると、どうやっても1ターンで一人が9999×4(ブレイブ込み)しかダメージを出せない魔法職よりも、二刀流することで、理論的には9999×2×4を出せる物理職の方がダメージの伸び代があるんですよね……。結局、レベルを上げて物理で殴れ!を地で行く展開に魔法職好きとしてはちょっと残念なところ。一部の攻撃スキルや魔法に関してはダメージの限界突破があっても良かったんじゃないかな。それか、複数回ヒットを出せる手段を作るかして欲しかった。とは言え、適当にやっても後半は9999ダメージが画面に踊る戦闘と言うのは、それはそれで気持ち良いですが。

あ、だけど「黄泉送り」のスキルだけはゲームをつまらなくしてると思うんだ。そのおかげで全キャラカンストが出来た訳だけど、別にカンストさせたい訳じゃなくて、色んなジョブとスキルを組み合わせて遊びたい訳だから。

なんだかんだで

楽しめたRPGなので、「SFC時代のRPGが好きだった人は触ってみて。面白いから。」としか言えないゲーム。どうせやるならプレイ人口が多いうちが楽しいよ!




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