Marumaru's TinyPlaza

(2012.01.12)幽霊列車のプレイ動画を見てた

ニコニコ動画でFC「赤川次郎の幽霊列車」のプレイ動画を見ていました。


幽霊列車は個人的に思い入れがあるゲームタイトルの一つです。20年程前のFCゲームの全盛期、「さんまの名探偵」や「北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆ」でアドベンチャーゲームの面白さを知り、色々とアドベンチャーゲームをプレイしていた時期がありました。この幽霊列車はそんな時にプレイしたタイトルなんですが、難しくてどうしてもクリアが出来ずに途中で投げ出していました

そんな折、ニコニコ動画でたまたまプレイ動画に出会ったので、20年ぶりぐらいにゲーム画面を目にしました。


びっくりしたのが、音楽を聴いただけで当時の記憶が蘇って来るんですよ。タイトル画面や操作画面、不穏な場面で流れるBGM等。後で知ったんですが、このゲームの作曲ってDQ等でお馴染みの、すぎやまこういちさんだったんですね。今聞くと、BGMにDQっぽい雰囲気を感じます。

わたせせいぞうさんの原画をFCで頑張って再現したグラフィックも本当に懐かしい。わたせせいぞうさんは今でも大好きなイラストレーターさんです。シティーボーイと言う単語が似合うスタイリッシュな雰囲気の人物や風景を描かれます。小さい頃はこの絵に描かれているような雰囲気に本当に憧れたものです。この人を知ったのは、五木寛之の「疾れ!逆ハンぐれん隊」の表紙絵なんですけれど……多分このゲームのプレイ時期と近い気がします。

まあ、そんな訳で自分の好きな要素が満載なのにクリア出来なくて、途中で投げていてそのまま時が過ぎていたゲームのプレイ動画に大人になってから出合った訳なんですよ。

part3まである動画を休日にまとめて観たんですが、ちょうど動画の時間が2時間弱でTVのサスペンス劇場を見ているような感じでした。小学校の時に平仮名のテキストで読んだので当時は意味不明な部分が多々あったような気がしますが、なるほどこういう話だったんですね。どうやら当時はストーリーの半分ぐらいで止まっていたみたいです。

しかしこのゲーム、FCにしては一枚絵の数が多く、その絵がスクロールすると言う当時としては驚きの演出がありました。捜査画面も単純なコマンド選択式ではなく、等身の高いキャラクターが画面を移動して人物に話かけるという、ますますもってテレビドラマのような仕様。だけど、その人物移動とテキスト表示・カーソル移動の遅さが全体としてゲームの進行を遅くしてストレスの温床になっていた訳なんですが。

と言うか、プレイを進行する為に「裏山からの景色を望遠鏡で見る」として、ほぼ全画面CGをフリーカーソル移動で調べるシーンからピンポイントで正解場所をクリックする必要があるんだね……。ノーヒントでしかも数回。どうりで当時詰まった訳だ。コマンド総当りで解ける事への挑戦なんでしょうかね、これは。だったらせめてヒントを出せと(笑)うん、こういうところも含めて昔のゲームですね。

そしてにしても、「温泉街の始発電車で8人が消えた」なんていう衝撃的な事件を捜査する為にひなびた温泉街に降り立つシティ派の刑事、そして助手役として強引について来るイケイケ(死語)の女子大生。導入は本当に良い作品なんですよねぇ。舞台を温泉街に絞っているせいもあり人物関係もそんなに複雑になっていないし。

オチに関しては……赤川次郎先生らしい良い娯楽作品でした。

それにしても、わたせせいぞうのシンプルな絵柄だからこそ、FCのグラフィック能力でも原画の味をそれなりに保ったまま画面に出力出来ているんだと思う。原画にわたせせいぞうを起用したのは本当に英断です。

システム的にDS辺りの携帯機でリメイクしたら面白そうなタイトルだと思うんだけどなぁ。


ゲームのプレイ動画に関するエントリーは色々と微妙なところがあるので、書こうかどうしようか迷ったんですが、昔から思い入れのあるタイトルだったので思い出話として書いてみました。発端になったプレイ動画のURLは書かないので興味ある人は探してみてください。




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