Marumaru's TinyPlaza

(2016.07.11)(book)下町ロケット

『下町ロケット』/池井戸潤
『下町ロケット2 ガウディ計画』/池井戸潤


少年ジャンプの有名なモットーである「友情・努力・勝利」を地で行くような熱い作品でした。女が絡まない島耕作と言うべきか。まさに大人の為のファンタジー小説だと思いました。

読み終わった後に巻末を見ると、「週刊ポスト連載」の文字を見て納得しました。世のサラリーマンが通勤電車の中で読んで、気分転換や明日への活力へするような作品だったんですね。

同じ作者の「半沢直樹」(こちらはドラマしか見ていません)でも見たような設定――銀行の貸し渋りや銀行から出向で来ている社員の奮闘、社内政治のおかげで滞る計画、etc……が出てきましたが、これはむしろ、盛り上がる為のお約束というか、王道展開ですね。

1、2共に面白かったんですが、1の完成度と展開が良すぎたおかげで、2を読んでいる時に、1と同じような展開でのどんでん返しの大団円を期待しすぎたところがあったかもしれませんが、これは仕方ないかもしれません。

努力は報われる。社会的に悪とされる事をしているものは裁かれる。そんな昔よく見たような勧善懲悪の物語なんですが、実際の会社を舞台にするとファンタジーに見えてしまうという事実自体が悲しかったりしますが、正しいものは正しいと言い切り努力を重ねる姿は、とても格好良いのです。




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