Marumaru's TinyPlaza

(2023.12.05)鳥取・島根に行ってきた

目の前の景色はとてもとても広くて

ファインダーには到底納まりきらない


シャッターを切ってはみるけど

心動く一瞬にはそんなこと忘れてる


記録に割く時間はもったいなくて

大切なものは思い出の中に放り込まれる


そんな半端な記録を残す理由は

いつの日かめくる想い出が少しでも彩りを加えるため


私の体験を誰かに聞いて貰いたくて

私の足跡が少しでも誰かの記憶に残れば


お察しの事とは思いますがフリーレンにはまっているのです

旅のはじまり

という事で、義実たかさん(@black_and_short)と一緒に一泊二日の山陰旅行に行ってきました。二人ともドラマの『VIVANT』を観ていて、主人公の実家として登場している奥出雲を見てみたいというのと、私の鳥取砂丘に行きたい、という希望。そして何より温泉に浸かってのんびりしたいぜー!という事で。

日記中の写真は一部、義実さんから頂いたものを使用しています。ありがとうございました!

1日目

福山駅で合流して、やまなみ街道を北上。この道はほぼ高速道路扱いなんですが、なんと無料!その代わりSA・PAが無く、主要ICの近くに道の駅があるから、休憩や食事、買い物は道の駅で行ってね、というシステム。対面通行なので流れが悪かったり気を使ったりするんですが、無料なので仕方ない。実際、この道が出来てから備後圏域からの出雲大社日帰りが現実的になったので、とても助かっています。

道の駅 世羅


世羅の道の駅でちょっと休憩。鹿肉のフランクフルトですって。すごく……太いです。

今まで食べた鹿肉とは違ってちょっと癖がある感じでした。今まで食べていた鹿肉は血抜きや処理がちゃんとされていたんだなぁ、と。

道の駅 たかの


ロゴのデザインがオシャレだなーと。

高野の道の駅で休憩。ゆきを退けておくゆきむろがありました。と言うか雪が残っていました。数日前に大山に大雪が降ったってニュースしてたばかりでした。ちなみに、このやまなみ街道は標高の高いところを通るので景色が綺麗です。そしてトンネルが長く多い。標高高いところを通してるのにトンネルが多い道路ってかなり無茶をしてます、力を持った政治家でもいたのかな。

櫻井家 可部屋集成舘


奥出雲の櫻井家です。『VIVANT』の主人公の実家として登場しましたが、タタラ製鉄で財を成した御三家の一つみたいです。庭園と博物館、日本建築の旧家を見学出来ました。

紅葉が最高でした。

こういう日本庭園に趣を感じられる年になったんだなぁ、と義実さんとしみじみ語り合っていました。本当に素敵な庭園。

この天秤を見ると時事ネタでアウラ、自〇しろ!が思い浮かんでしまいます。多分フリーレン見るまではライブラの聖衣(クロス)しか浮かばなかったと思う。こうやって世界の解像度が上がっていくんですね。

それはさておき、この櫻井家併設の博物館がタタラ製鉄について様々な角度からの展示があってとても興味深かったです。こういう博物館を馬鹿話しながら一緒に観る事が出来るのって本当に幸せな事だなって。

タタラ製鉄の解説の横にVIVANTの撮影風景のパネルが。このパネルじゃないんですが、撮影スタッフがみんなで一緒にご飯食べてるパネルがあって、撮影チームってファミリーみたいな感じな一体感があるんだなぁと(ポンポさん知識)。

庭園の中に水車が!実際に動いてる水車を見てテンション上がってます。

水車小屋(って響きが既に好き)の中を見学出来ました。そば粉を挽いてるそうです。水の力で自動で粉が挽かれるのを見ると感動しました。が、挽いた粉を都度取り出さないといけないので作業的には結構大変そうでした。

この構図VIVANTで見た気がする!!こういう広い和室って心が落ち着きます。メンテナンスは大変だと思いますが!

紅葉の冬空を借景に映えまくる入り口。

庭園を見学。もう最高。庭に池があるのはまだしも滝があるって何なのよ!

庭に沢があるってなn(ry 水の音や水がある風景が大好きなので、紅葉と晴天も相まってずっと散策していたくなる庭でした。

綺麗過ぎて現実感がしないって言うか、和風RPGで観た景色だ!みたいに感じてしまう。

あまりにも綺麗過ぎて、大事な人が空に消えてしまうイベントが発生しそうで怖い。

櫻井家の入り口にあったお蕎麦屋さん。さっきの水車で挽いたそば粉で打った蕎麦がいただけるとのことで、お昼はここで。いやー、本当に美味しかった。蕎麦の香りがして感動してました。出雲で食べる本場の蕎麦はこんなに美味しいのかー(フラグ)。

たたら角炉伝承館


本当はタタラ御三家の絲原家にも行きたかったんですが、時間的に厳しそうなので中止。高度の柔軟性を維持しつつ臨機応変に対処する旅行なのです。ってことで、地図を見ていたら櫻井家の近くにあった、たたら角炉伝承館って言うところに行ったんですが……ちょっと寂れた感じだったので、はとバスよろしく車窓からの見学で終わり。

須佐神社


  • 【公式サイト】島根県出雲市にある須佐之男命 (すさのおのみこと) を祀る須佐神社

奥出雲からやまなみ街道を横切って須佐神社へ。残響さん(@RedsElrla)に会うのが目的なんですが、神社で年に一度の新嘗祭が行われているそうなので、それも兼ねて。

日本酒の飲み比べがあるみたいなんですが、翌日の新嘗祭当日用でした。祭りの準備で慌ただしい空気だったんですが、催し物の準備期間って独独の空気がありますね。学生時代の文化祭前を思い出すんですが、よく考えたら大人になっても同じような事を色々やってる気がします。まあ、何はともあれ慌ただしくも活気に満ち溢れた空気が好きです。

おみくじをドロー!大吉だったのでもうこの旅行ではおみくじ引かなくても良いかな。

須佐神社の御神木。マナの力に溢れてそう。

大根鍋の振る舞いがあったんですが、これも翌日のみだそうで絶賛準備中。

この大根鍋って地元の有志の人の力で復活した行事みたいです。行事って始めるのや復活するのにも力が要りますが、人や時代が変わっていく中で継続させる事が更に大変ですよね。立ち上がった人の関わり方と、志の伝え方って本当に難しい。

義実さんとこの話をしながら、逆シャアの「革命はいつもインテリが始めるが~」ってセリフは本当にそうだよねぇって言い合ってました。富野節すごい。

私信になりますが、残響さん、急な訪れにも関わらず快く対応して頂いて本当にありがとうございました。久闊を叙せて嬉しかったです。次は余裕をもって訪れて食事でもしながら話しましょう!

島根県立古代出雲歴史博物館


出雲大社に参拝する予定だったんですが、隣にある博物館も見学してきました。開館時間の関係で博物館から。てか、入館時間ギリギリに入ったのでかなり駆け足の見学になってしまったのが残念。おかしいなぁ、もうちょっと余裕があるはずだったのに。

基本的に美術館・博物館って入館時間ギリギリに入っても全然時間が足りないんですよね……。大抵開館時間の30分前ぐらいが入館時間だし。

この堂々とした入り口。博物館の入り口って独特の雰囲気があって好きです。長い路を歩いているうちに世俗から展示の世界へテンションが切り替わっていく気がする。しかし古代からの立派な展示品の数々で見ごたえがある博物館でした。神代の時代から続いている歴史の流れを感じられて神話の国であり出雲大社に併設しているだけの事はあるなぁと。惜しむべくはもっとじっくり見たかった。

館内に掲示されていた味のあるイラストのポスター。

博物館のミュージアムショップで古銭のガチャがあったので引いてみました。寛永通宝ゲット!!当たりかどうかは分からないけど、知ってる古銭が出てテンション爆上がりなので自分的には大当たり。

出雲大社


閉館時間に追われるように博物館を出て、そのまま出雲大社に参拝。やっぱり巫女さんはいいものです。

帰り道、もう陽が暮れかけていたんですが、鳥居にかかる夕日が綺麗でした。暮れなずむ大社の参道は荘厳な空気に包まれていました。

そんな中、突如現れる癒し系!へー、知らなかった。これってあれかな、ヤマタノオロチに飲ませたお酒とかに繋がってるのかな。余談ですが出雲大社の入り口のお土産物屋さん、広くて全部揃って使いやすかったんですが、割と良いお値段でした。そりゃまあ立地的に仕方ないよねぇ……。

玉造温泉


  • 玉造温泉公式サイト・たまなび【松江観光協会玉造温泉支部/玉造温泉旅館協同組合】

この日の宿は島根の玉造にしました。旅程的に島根と鳥取の間ぐらいに宿を取りたくて、旅館の周りが軽く観光出来るぐらいに栄えてる温泉地って事でここに。しかし、玉造温泉ってめちゃくちゃ立地が良いんですね。高速下りたらすぐに温泉地入り口。出雲大社や松江城にもアクセスが良いから、昔は観光バスで団体客が押し寄せたってのも頷ける話です。

玉造温泉ですが、温泉街に入ったら川が流れてて、川沿いに温泉旅館が立ち並ぶ風情ある温泉地でした。

旅館。2人で使うには広めの和室。いやー、温泉宿って落ち着きます。部屋に荷物を降ろして、お茶を一服すると温泉に来たなーって実感が。ちなみに、お茶うけは『ご縁ぬれはなまめ』って甘納豆だったんですが、上品な甘さですごく美味しかった。思わず帰りにお土産に買っちゃった。お茶うけが美味しいと、とても幸せな気分になれます。

みんな大好き例の場所。ちょっと広めです。

麗の場所の隣の着替えスペース、どっちかと言うとこっちの方が例の場所っぽい感じがします、狭さとか。

夕食。ザ・温泉宿の会席!って感じでテンション上がります。何がすごいって1人分につき固形燃料使う料理が3品も!肉と汁物とご飯が固形燃料使用です。目の前で3つの火柱が上がっているのは絶景。いやー、これだけでもこの宿にして良かった。

料理のお品書き。プラス料金で料理が色々とランクアップするみたいなんですが、そんなに食べられないのと、食後に散策がてらどこかで地のモノを食べたかったので料理は一番オーソドックスなものにしました。

料理の中に出雲蕎麦もありました。本日2回目の出雲蕎麦!美味しかったんですが、水車で挽いた蕎麦って別格なんだなーと。

温泉地でおなじみの温泉むすめ。玉造温泉は『玉造彗』って名前らしいです。キャラデザが良くて暫く見入っているあやしい人になってました。この温泉むすめプロジェクトってすごく面白い試みだと思うんですよね。温泉に行けばその場所の女の子に会えるってのが旅行の動機になるし、興味ない人は気にしなければいいだけの話


夕食の後、温泉地を散策しながら向かったのは『そば富』っていう居酒屋さん。旅館の近くで地のモノを食べたいんですけど、と旅館の人に聞いたら教えて頂きました。この温泉地、地図で見ると結構広く見えるんですが、実際に歩いてみると十分徒歩で移動できる範囲に色んなお店がギュッとまとまっていて良い感じでした。

そして刺身。色々食べたいところなんですが、思った以上に胃の容量が小さくなっているのを感じる今日この頃。小さくなっていると言うか消化能力が下がってる気がする。で、軽く何品かつまんだ後に、メニューに出雲蕎麦があったので本日3杯目の出雲蕎麦を。うん、やっぱり水車で挽いた蕎麦は別格みたいです。

玉造温泉にはスナックが何軒かあるんですが、お酒も入って良い感じだったんで義実さんとカラオケ歌おう!って事になり、居酒屋さんでカラオケ歌うのにオススメのスナックを教えてもらいました。

旅行先で、現地の人におすすめのお店を聞いて訪れる初めてのスナックなりバーなりの扉を開ける瞬間が大好きなんですが、分かって貰えるでしょうか。

そんな訳で紹介してもらったスナック『良』に。ママが1人でやってるっぽいカウンターのみのスナック。バックバーのいい意味でカオス具合が素敵です。常連のみのスナックだとネームプレートのかかった定番の焼酎とかウィスキーのボトルが並んでいて、グラスも水割りセット用のものがずらっと並んでいたりしますが、ここは観光客中心なんでしょう、様々なお酒やグラス、徳利、割り材と思われるものが並んでいます。ふくろう等の置物もいい味出してます。もしかしたらふくろう型の容器なのかも。

バックバーってそのお店の個性が表れていて眺めているのが好きです。何よりも如実にそのお店を語っている気がします。どんなお酒に強いのか、どんな客層なのか、マスター(ママ)の人柄や、お店の方向性など。

そんな素敵なスナックでしたが、地元の日本酒があるとの事で飲ませて貰いました。「七冠馬」っていう純米酒。美味しかった(小並感)。純米酒はそれぞれ違った魅力と味わいがあるから、旅行先でその土地の純米酒を飲めるのは幸せ。

義実さんと楽しく歌った後、残った日本酒を宿に持ち帰って晩酌を続けていました。まあ、酔っ払ってたのでここで書けないような話ばかりで楽しかった。和室と浴衣は気持ちを大らかにしてくれるね!

2日目

日が変わって2日目。

朝食のバイキングってテンション上がるんですよねー。これぞ旅の醍醐味って感じで。

バイキングも、昔は1つの料理をてんこ盛りにして頼んでたものですが、もうそんな胃の容量も無く、せっかくだから色んな種類のものを食べたいと思うようになってきました。間仕切りされたプレートにウィンナーを1本だけ入れた時、少しだけ大人になった気がしました。今までだとあり得ない。

で、このバイキングって性格が出ますよねぇ。向かいのプレートが義実さんのなんですが、その綺麗な盛り付けたるや!スロットが全部埋まってますよ。終盤の完成された装備っぽいオーラ。対して私のはなんかスロットが穴あきで内容もなんか貧弱で、中盤の攻略中の装備感が漂っています。

とりあえず、鍋でハムエッグを作る事で見栄えを挽回しようとしています(いつから勝負になったんだろう)。朝から固形燃料使えるのは良いです。火は原始的な興奮を呼び覚ましてくれます。

そんなこんなで朝食バイキングは白米をおかわりしました。色々と美味しかった。朝から品数の多い料理を頂く贅の極み。

温泉むすめの彗さんをもう一度じっくりと。やっぱりこのデザイン良いわぁ。

で、ご飯を済ませたら朝風呂に。今回の旅館は同じグループの旅館がいくらかあるみたいで(もしかして:買収)、宿泊していればグループ旅館の温泉に入り放題と言うことでした。せっかくなので、グループ旅館の高級そうな露天風呂に入ってきました。

いやー、すごかった!露天風呂に竹林と日本庭園があった!!何この素敵空間。自分たちが泊まった旅館の露天風呂は、露天と言いつつも頭上にはトタンで覆われた偽りの空しか見えなかったと言うのに……。

露天風呂以外にも旅館内の調度やお土産物コーナー、敷物、すべてが豪華で、入り口から温泉への往復だけでも格の違いをヒシヒシと感じました。これが値段かぁ……。やっぱり、良いものを享受するにはそれ相応の対価が必要なんですよね、という当然の事を改めて。

ちなみに遅めの朝食後にお風呂に入ったおかげで、露天風呂の入湯時間ギリギリの入浴でした。出た時に廊下で清掃の方が待機されてたし……すみませんでした。そう言えば1日目の温泉もスナック後に駆け込んだから時間ギリギリで時計を気にしながらの入浴でした。おかしいなぁ、温泉でのんびりまったりする趣旨の旅行だったのに。気づけばいつも駆け足。

黄泉比良坂


島根に向かう途中で黄泉平坂に寄ってきました。

日本神話で特徴的なシーンとして登場する他、各種創作でよく使われるので、オタク的には気になるスポットですよね。とりあえず浪漫がある。

黄泉平坂って何?って人の為に解説看板を。日本の神話や昔話って、見ちゃダメって言われているものを見てBADENDになる話が多いですよね。決まり事は守り、好奇心で様々なモノを覗くと良い事にならないよっていう古人からの戒めなんでしょうか。

そして黄泉平坂に。5年ぐらい前に来た時には本当に何もない場所だったんですが、今回訪れると麓に御朱印を書いてくれる場所が出来ていました。そして観光客で賑わっていました。まさかの駐車場満車。

なんでも、ドラマの撮影に使われたそうで最近は観光客で賑わっているんだとか。以前に来た時も別の映画だったかドラマだったの撮影に使われたって看板があったし、やっぱり映像作品の舞台っていうのは集客的に魅力なんですね。

でも、周りの観光客の人の中には日本神話ガチ勢みたいな歴女さんのグループが居たりして、意味もなく安心してました。神話の舞台だからって理由での観光も一種の舞台訪問なんですけどね。

前回に来た時も書きましたが、この黄泉平坂って訪れた人の想像力が試される観光地だと思うんです。ここだけ見るとただの山道なんですが、昔はもっと自然が多くてうっそうとした場所だったのかもしれません。現世と黄泉の国を隔てる場所であると昔の人に思わせるだけの何かがあったんだと思います。

そんな事を考えながら山を歩いて神話の時代の物語に思いを馳せてみるのも、この場所の楽しみ方かもしれません。訪れた時は快晴の昼間でしたが、天気の悪い黄昏時とかだともっとこの場所の雰囲気も変わるんだと思います。

やまももの木。神話に登場したのもが目の前にあって看板がかけられているのは何度も見ても不思議な感覚です。

以前来た時は無かった東屋が出来ていて、中にある引き出しで黄泉平坂に関する読み物のプリントが配布されていました。配布物がちゃんと入ってるって事はコピーや設置のメンテナンスをしてる人が居るって事なんですよねぇ。

ちなみにこの東屋、東出雲ライオンズクラブさんの周年記念事業のようです。ライオンズクラブは身近なところだと献血に関わっていたり、本当に奉仕団体として精力的に活動されてる思います。経営者と言うか、社長業や会長職の方が多いイメージですが、やっぱり仕事を頑張った後の晩年は奉仕の精神で地元に貢献したるなるものなんでしょうか。

道の駅琴の浦


休憩も兼ねて琴の浦の道の駅に寄りました。

ここに来た目的の一つは、琴浦さんのコラボ名刺を買う事。この道の駅、琴浦さんのアニメが放送していた時は色々とグッズなりポスターでコラボして盛り上げていたらしいんですが、なんと問い合わせてみたら今でも名刺だけは売っているそうなんです。アニメが放送してたのもう10年近く前ですよ……。



ってことで、道の駅併設の観光協会に行って名刺を買ってきました。名刺の事は何も書かれていなくて、窓口で問い合わせると奥の方から出てきました。なんでも、もう契約期間が終わっているので今ある分を売り切ったら終わりだそうです。で、おまけで缶バッチを貰いました。貰いましたというか「好きなだけ持って行ってくれ」的な感じでしたが。

事情はどうであれ、だいぶ前に放送が終わったアニメのコラボグッズを取っておいてくれているのは嬉しいです。広告が無かったので捨てるに捨てられず置いておいたって感じなのかもしれませんが……。

で、この名刺なんですが、何がすごいって100枚入りなんですよ。値段も100枚で500円。つまりアニメグッズとしてグッズ会社が作ったんじゃなくて、商工観光課とかの人が手持ちのツテで普通に印刷屋さんに依頼したっぽい感じが漂う、ガチの名刺。

こういうグッズって箱にイラストでも入れて、それが版権代だと思うんですが、漫画コラボグッズなのに箱が無地ですからね。本当に業務用品。だが、それが良い!カレー屋さんに何故かある蕎麦のような、本業じゃないところが仕事の業務として作ったアニメグッズからしか得られない栄養が、ある。

とにかく、これが買えただけで大満足な道の駅でした。

ところで、道の駅の駐車場で停車場所を探していた時、義実さんが上記のポスターに気づいたんです。観光案内所だから色んなポスターが掲示してあるんですが、割と遠い場所に貼ってある数多のポスターの中からこのポスターを一瞬で見抜いた義実さんの慧眼たるや。

なんでもグッスマのフィギュア系の展示イベントみたいです。お、ちょうど今やってるじゃん。場所は……倉吉、ちょうど鳥取砂丘への途中!せっかくだし行ってみますかーって事で急遽予定にこのミュージアムを加える事になりました。

この選択が後の旅程に影を落とす事になろうとは……当時の私達には知る由もなかったのでした。

円形劇場くらよしフィギュアミュージアム


車のナビを入れて倉吉に向かっている途中、どこかの小学校の前を通り過ぎる際にナビが急に「この先、〇〇小↑学校↑↑前を↑右折~」みたいな、上手く文字で表現出来ないんですが、とにかく急にハイテンションな上ずった声になって、二人とも大笑いしてたました。

なんですが、その時に二人が想像した事が全然違って、どっちも最低な事だったので、二人とも業が深いですねぇって言う話に。しかし、こうやって道中も馬鹿話をしながら運転していたので、移動時間も本当に楽しかった。

そして会場である円形劇場に到着。フィギュアの展示なのに公共施設の真隣にあって、色々大丈夫なの!?とか思っちゃったんですが、ここ、もともとが小学校だったみたいです。小学校としての役割を終えて取り壊されそうになった時に、特徴的な歴史的建築物の消失を惜しむ声があがって、フィギュアミュージアムとして再誕したそうです。

特設展である『楽月工場展』と常設の展示があったんですが、まずは特設の方から。普段は完成品でしか見る事のないフィギュアの製造工程を見れて、すごく興味深かったです。

毎年毎月膨大な数のフィギュアが発売されていますが、こうやって1つ1つ人の手で命が吹き込まれて行っているんですね。そんな当たり前の事に改めて気づきました。

あ、これ食器とかの柄付けに使われる方法だ。フィギュアの瞳の印刷に使われるみたいです。

そして完成品のギャラリー。先ほど製造工程を見ているから、フィギュアに対する理解と言うか解像度がちょっと高まっていて、ギャラリーを見る目も違ってきます。

製造工程のサンプルがこの桜ミクだったので、特にこの桜ミクに対する見方が変わりました。こんなに手間と工程の塊みたいなフィギュアがこんな値段で買えちゃうの!?みたいな。

その桜ミクの製造工程。このちっこい塊にこれだけの手間が注ぎ込まれているんですよね。まさに製造元でしか出来ない展示で本当に面白かった。

この二人のデザインは本当に秀逸ですよね。立体にして更に映えるデザインだと思います。

これ、何がすごいって髪の影が本当の影じゃなくて、影を描いているんですよ。気づいた時に思わずケースの上からスマフォのライトをあてて、おぉーー!と感動してました。

アスナ可愛い。血盟騎士団衣装が一番好き。

そしてこのアスナの影も描いてあるんです……執念ですね。

撮影コーナーにて。フィギュアを色んな背景の前に置いて撮影出来ました。この写真、背景効果が入った壁の前にフィギュアを立たせて撮っています。

ヴェルダンディー好きなんです。この布の質感とホーリーベルの羽根をフィギュアで再現してるとか頭がおかしい(誉め言葉)。

ねんどろいどコーナー、あら可愛い。

雪ミクだとこの年のデザインが特に好きです。

常設展示のコーナーにて。ドリフターズのフィギュアって珍しかったので。

そうそう、この『ひなビタ』って作品を初めて知ったんですが、倉吉市と全面的にコラボしているんですね。町中にこの作品の等身大POPが立っていたりして、この街に「帰ってくる」と彼女たちに会える的な仕掛けは面白いと思いました。

この円形劇場の中にもPOPや解説が色々あったんですが、この黒板アートが特に印象に残りました。

屋上から。円形の屋上はとても眺めが良かったです。ピンクの屋根が風景に優しく調和しています。

屋上の窓一面にキャラの等身大POPが。360度見渡す限り窓の前にキャラクターが立っている姿は圧巻の一言。

屋上の内壁には円形劇場改装時の様子が展示してありました。

個人的にこの展示が一番印象に残りました。本当にボロボロの廃墟と言っても差し支えないような状態から大改装をして今の姿に生まれ変わったみたいです。

何よりも、その再誕の経緯が心に刺さりました。地元企業であるグッドスマイルカンパニー、海洋堂、米子ガイナックスや地元の模型サークル等が協力して、クラファン等も行ってフィギュアミュージアムとして生まれ変わったそうなんですが、もともと小学校だった場所と言う事もあり、地元の子供たちに触れて欲しい、模型と言う文化に幼いころから触れて、大きくなった時に「私の生まれた街には円形劇場フィギュアミュージアムがある」と胸を張って言える場所にしたい。

そして、フィギュア文化に触れて育った子供達が大人になった時に地元の優良企業であるグッドスマイルカンパニーを始め模型文化を発信している企業に勤めるようになって欲しい。そんな壮大な想いが詰まった円形劇場の再誕プロジェクトに触れて、本当に感動したんです。なんてスケールの大きな未来を見据えた事業なんだろう、と。

だから、常設展の中身も、子供が参加出来る体験型のワークショップみたいなのが多かったです。食品サンプルを実際に作ってみたり、先ほどのフィギュア撮影コーナーもですが、特撮フィギュアを持って遊べるコーナーとか。円形劇場の中でフィギュアに触れて笑っている子供達の声が響いているのがとても印象的でした。

それ以外にも、施設内に授乳スペースが設置されていたり、お手洗いもユニバーサルデザインだったり、円形劇場の中の端々に再誕プロジェクトの志を感じる事が出来ました。

本当に偶然で立ち寄ったこの円形劇場ですが、訪れる事が出来て良かった。

屋上から螺旋階段を撮ってみました。この施設の真ん中を貫く螺旋階段一つとっても魅力的な建造物です。

勇気ある者しか乗る事を許されないレンタサイクル。

鳥取駅

鳥取駅前。車で走っていて気づいたら駅前になっていて驚きました。駅の真ん前まで大した渋滞もなくスッと車で行ける事に驚き。てか、そのぐらいの方が何かと便利だよね。

駅の顔って何となく好きです。この場所から始まり終わった物語が沢山あったはず。

すなば珈琲


円形劇場が楽しすぎて長居してしまったので(それでも後ろ髪を引かれる思いでしたが)、遅めのお昼を兼ねてすなば珈琲に。このお店、前々から名前だけは知っていたので是非行ってみたかったんです。

オシャレとゆるさの混在した素敵なデザインの入り口。

薬膳カレー。喫茶店のカレーとは思えないぐらい美味しかった。ちなみに、この時点で鳥取砂丘をゆっくり観光する事は諦めていました。

そして食後のコーヒー。美味しかった!

砂の美術館


そして鳥取砂丘へ!と、その前に砂丘の隣にある砂の美術館に来ました。美術館前のミュージアムショップ入り口にある展示で既に驚いていました。

流石砂の美術館、入り口の看板も砂!

こっちが本当の入り口看板。ちなみに鳥取駅内にある観光案内所で入場料の割引クーポンを貰えます。だから予め鳥取駅に寄る必要があったんですね(メガトン構文)。

ちなみに、入場制限時間の20分ぐらい前に入館しています……。本当に時間に追われてばっかり。

今回のテーマはエジプト展。しょっぱなからすごい!こう、砂で作ってある立体物が眼前にあると、美的感覚以前によくこれだけのものを造ったなーって言う素直な驚きがありました。

どれも奥行きがすごいんですよ、そしてどれもデカい!

壮大過ぎる。細かい部分が欠けてしまわないのかすごく心配になって、思わず忍び足で歩いてしまいます。これ、来場者が転んで展示を壊しちゃったりしたらどうするんだろう。

積んでるんじゃなくて、くり抜いてるんです……。

なんか、三つ目が通る辺りで見た気がする!アブドル・ダムラル・オムニスノムニス・ベルエスホリマク(空で書けて嬉しい)

みんな大好き死者の書。

亀裂であったり欠けみたいなものを再現しているのが凄すぎる。

壮大な展示が多い中で、ある意味分かりやすい砂の像。うん、普通は砂像って言ったらこんなのを想像するよね。

魁!男塾にこんなキャラ居た気がする。

柱の向こうに砂漠を渡るラクダが見えるというギミック。

乳首見えてるよね!これ大丈夫なの!?と大騒ぎする四十路越えのオッサン2人。

こうして見ると、エジプト文化って色んな作品に影響を与えているなー、と。

ロゼッタストーン発見シーンですって。

にゃーん。

2階から。スケールが壮大過ぎる。そして会場も大きい。

駆け足で展示を観ていて、出口に差し掛かったら、展望台があるらしいのでそっちにも行く事に。普通に野外にも展示があって驚いてます。

展望台から望む鳥取砂丘。なんかゲームのワンシーンみたい。

野外の展示も大きいんですが、雨風とか大丈夫なのかな?とか。逐次修復してるのかな?

なんか、この時点で割と夕暮れが迫っているんですが……。

お土産物屋さんの入り口に居たクマ。あら可愛い。鳥取砂丘の砂をお土産に買って来ました。

鳥取砂丘


そして今回の旅の個人的メイン、鳥取砂丘!紆余曲折の果てにやっと辿り着いた。

入り口からちょっと遠い場所に無料駐車場があったんですが、時間が無さ過ぎて入り口近くの有料駐車場へ。

この丘を越えると鳥取砂丘。

鳥取砂丘との邂逅。

思ったより砂漠でした。せっかくなんで、あのてっぺんまで登ろう!って事で、急ぎ足で頂を目指します。

うん、割としんどい。砂に足が取られて大変。ですが、外套を羽織り砂漠をひたすら歩く、この体験を俺はしたかったんだ!歩いている間、苦しくもちょっと嬉しかったです。

あとちょっと。普通に軽い山登りしてる感じ。

てっぺんに着いたー。風がめっちゃ強い!!眼下に望むは日本海!日本海の海は荒れてる!!(変なテンション)

いやー、緑化が進んでいると言うニュースを聞いていましたが、ボランティアの人が頑張って緑化を食い止めてくれてるらしくて(文章だけ見るとなんか変な事言ってる)、想像以上の砂漠を味わえて良かったです。

ちなみにこの後、大急ぎで砂丘を出て福山駅まで車を飛ばしました。鳥取砂丘から福山駅って結構遠かった……。

終わりに

温泉浸かってゆっくりしようぜ!の旅行だったはずが、気づけばずっと時間に追われていた気がします。これでも目的地をだいぶ削ったんですが。やっぱり一泊で移動距離が長いと時間が逼迫するのはある程度仕方ないですね。

いやー、日記を書きながら思い返していても本当に楽しい旅行でした。付き合って頂いた義実さん、本当にありがとうございました。

旅の軌跡




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