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(2023.07.23)(movie)レイダース/失われたアーク《聖櫃》

『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』


先日、最後の聖戦を観てすっかりインディージョーンズにはまってしまったので、続けて第1作目を観ました。

後で知ったんですが、この映画って制作指揮:ジョージ・ルーカス、監督:スティーヴン・スピルバーグだったんですね。何その今では考えられない夢の競演。

しかし、一作目から本当に面白かった。ワクワクしっぱなし。最後の聖戦に比べるとコメディ要素より冒険・探索要素が強めでした。足元の石を踏んだら矢が飛んできたり、宝を盗ったら大きな岩が転がってきたり、蔦に掴まって大穴を越えたり、今では定番となっている表現の原点を見ているようでした。もう本当に僕らが子供の時に親しんだRPGやファンタジー小説の実写版そのもの。画面の向こうや活字の向こうに広がる世界に想いを馳せていましたが、それが実際に目の前に映像で展開されている感動と興奮は筆舌に尽くしがたい。

感想を書こうとすると「~~な展開すごい」って事ばかりになってしまうんですが、実際そうなので仕方ない。迷宮の地下に蛇やコブラがわんさか居たり(昔ってコブラがよく出てきましたよね)、壁を壊して隠し通路を見つけたり、穴から差し込む陽光がメダルに当たると街のジオラマの中の宝の隠し場所が指し示されたり、繰り返しになりますが、ほんっとうにRPGの世界なんですよ。こんなんワクワクするに決まってる。

で、相変わらず伏線の張り方が綺麗なんですよね。ヒロインが酒の飲み比べでごろつきに勝つぐらい酒が強いって描いておいてから、敵に掴まった時に相手を酒を使ったハニートラップを仕掛けたり、そのシーンで敵に真っ白なドレスを贈られ、そこでインディが助けに来てドレス姿のまま逃げて冒険を続けるんですが、純白のドレスのヒロインと一緒にダンジョンを攻略するという絵面が本当にヒロイックファンタジーのそれですよ。行動の邪魔になってスカートの裾を破るところまでがお約束。

と言うか、アメリカ映画って西部劇な浪漫が格好良さの基本として根付いてるんだなって思うんですよ。昔に関係を持った女性が僻地で酒場を営んでいるところにふらりと現れる主人公、そして何だかんだで主人公が好きなヒロイン。そして、白い馬に乗って荒野を駆ける二人。その辺りの表現って日本人が武士道の中に格好良さを見出しているような浪漫的感覚なのかな、と。最近見たトップガン・マーヴェリックでも同じような事してましたし。

そしてクライマックスのシーン。封印されていた函を開くと死者の魂が解放されて辺り一面火の海になる。なんかこの説明だけだとガンダムのラストでもありそう。何と言うか、80年代ってオカルトの流行・影響が今よりずっと強かったような気がします。人知を超えた存在を描く時に、科学やコンピュータではなく、超常現象やオカルトの方が説得力があったのかもしれません。このクライマックスシーンの表現は制作された年を考えると本当に最先端の表現だったんだと思います。何となく昔の特撮を思い出す表現でした。

いやー、本当に最初から最後まで面白い映画でした。冒険と浪漫とほんの少しのお色気。エンタメアクション映画の金字塔になる作品は時代を経ても色褪せないと思い知りました。次は魔宮の伝説だ!




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