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(2023.07.19)(movie)インディ・ジョーンズ 最後の聖戦

『インディ・ジョーンズ 最後の聖戦』


小さな町で生まれ育ったもので映画と言うものにあまり馴染みが無く、映画というものはたまに市民会館にやってくるもの、という印象でした。そして市民会館に映画が来る時には学校の通学路に割引券を配るオジサンが現れる。そんな環境で育って、実際に市民会館で『幽幻道士』等を見た記憶があります。

初めて自分で観に行った映画は『ストリートファイター2』友達と一緒にバスに乗って隣町に行って、大通りの外れにある、普段はピンク映画を上映している薄暗い映画館で観たのを覚えています。春麗のシャワーシーンは今でも瞼の裏に。

で、そういうしているうちにファンタジー小説絡みでスレイヤーズのアニメにはまり、時を同じくしてエヴァのブームがやってきました。そうなると、当然映画も観に行くわけで、その当時は映画≒アニメみたいな印象でした。

そして大学に入学し一人暮らしをするようになり、サブカルやセカイ系(当時はまだこの言葉無かったかも)に傾倒した私は、近所のレンタルビデオ屋さんで恋愛モノを中心に映画を観る事になります。オードリーヘプバーンの可愛さに魅了され、風と共に去りぬ、ゴットファーザーシリーズ、プリティーウーマン、Dools(北野作品)、ユーガットメール(これは吹替の関係)、秘密の花園、etc……。そんなのを観てる間に新海作品やKey等にはまっていった感じになります。

そして、地元に帰ってきてからは映画館にもちょこちょこ行くようになり、割と色んなのを観てたんです。バックトゥーザフューチャーとか、コマンドー、ランボーの4以降もこのタイミングで観ました。

そんな変遷を辿ってきた事もあり、アクション映画の名作って殆ど見てなかったんです。金曜ロードショウで何度も放送していたらしいインディ・ジョーンズシリーズも然り。

そんな折、友達がインディ・ジョーンズの最新作を観たという事からインディ・ジョーンズの話をしていて、「私、このシリーズ全く観てないんだけど、しょっぱな観るならどれがオススメ?」って聞いたら、この最後の聖戦をオススメして貰いました。曰く、ストーリーが繋がってないからこれだけで楽しめるのと、完成度が高いから、と。

それならばと、PrimeVideoのレンタルに入ってたので早速観てきました。いやーネットって便利ですね。

で、感想なんですが、最初から最後までワクワクしっぱなしの笑いっぱなし。

何かね、小さい頃から親しんで頭に描いてきたRPGの世界がそこにあるんですよ。順番ぐちゃぐちゃですが、自分の言葉で言うなら「外国人が本気で作った洋風風雲たけし城」みたいな。

多分こっちが原点だと思うんですが、もう本当に色んなところで見たようなシチュエーションてんこ盛り。何かフリがあれば間髪入れずにそれを回収して、危険には全部飛び込んで行って。ちゃんとがっつり装備じゃなくて、スーツ姿のまま行き当たりばったりで巻き込まれてるところがマスターキートンっぽくて(これも順序逆)。

もうね、物語の主題からして「聖杯を探しに行こう!」ですよ。そして教会を改装した図書館に行って、数字路ヒントに探していたら2Fから見下ろした床に大きく「Ⅹ」の模様。ここだ!!床を壊したら地下への階段。潜った先には戦士の墓……もー、なんなのこれ!最高!!

いやー、こんなにワクワクする映画初めてでした。この年になってこれだけ興奮するんだから、これを小学校の時とかに観たら、現実と小説と漫画とゲームの世界が全部繋がるような感覚になったんじゃないかと多みます。

そして、事あるごとに流れるテーマソング(と、そのアレンジ)、最後には馬にまたがって夕日の砂漠に向かって行く……。温故知新とはよく言ったもので、自分の好きなジャンルについては古典からの歴史を踏まえて認識して語れますが、どのジャンルでもそう言った流れは当然あって、ジャンルを超えて響き合うものというのもあるので、古典と言うか、昔から皆が良いと言っているものにはそれ相当の理由があるのだと改めて感じました。

次点としてオススメされた「失われたアーク《聖櫃》」も次は観よう。




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