Marumaru's TinyPlaza
(2019.10.22)(book)medium 霊媒探偵城塚翡翠
『medium 霊媒探偵城塚翡翠』/相沢 沙呼
死者の魂が見える霊媒師のヒロインと、推理小説家の主人公がタッグを組む探偵モノ。殺人現場において霊媒師であるヒロインは犯人は分かるけれど、それだけでは証拠にならないので、その間を小説家の主人公が探偵となって埋めていく、と言うお話。
と言うお話。
うん、すごく面白い話でした。
とりあえず、後半でフフフ…って声に出してにやけるぐらいには面白かった。
帯の「すべてが、伏線」と言う煽りに、またかーとか思いつつも、読み終わってみると確かに納得しました。途中に散りばめられた違和感が後になって回収されるのは確かに気持ちが良い。
それと、ヒロインの城塚翡翠がとても魅力的でした。オタク好みのあざといキャラです(笑)
多分、詳細を書くには「ネタバレ」とつけた方が良い類の話だと思うのでこの辺りで。井上真偽あたりが好きなら多分楽しく読めるのではないかと。
そして最後の後ろ髪を引かれる様な読後感がなんとも言えず切ない。青春小説って言っても良いんじゃないかと個人的には思いました。
多少、ネットのスラングやサブカル系に造詣があった方がネタを楽しめるのかも。今では一般用語なのかな、自分がネットどっぷりだからよく分からない。
最近のミステリ小説って古典を踏襲した上で新しい事をやらないといけないから、本当に大変ですね。
最後に、表紙イラストを含めた装丁がとても素敵でした。