Marumaru's TinyPlaza

(2020.11.19)(movie)serial experiments lain

『serial experiments lain』


以前から名前だけは知っていて気になっていた作品。AmazonのPrimeVideoに入ったら観ようと思っていたんだけど、シーズンレンタルの期限を確認しようとしたら間違えてシーズンレンタル(作品まとめてレンタル)をポチちゃったので、そのまま観る事に。きっとここで観とけっていう思し召しだったんだと思う。

98年の作品なんだけど、今観ると、当時流行っていたっぽい終末思想やEVAの影響をちょっと感じた。ネットワークが高度に発達するとどうなるのか。ネットワークの新しいプロトコルでリアルワールドとネットワークを重ねる。地軸の関係で人の意識が集まって大きなネットワークを構築している。そこに接続出来るネットワーク。名前は出さないしどっちが先かもあやふやなんだけど、これだけでぱっと作品が何個か浮かぶ感じ。このテーマ、面白いもんね。

98年ってコンピュータやネットワークの進化した世界に一番ワクワクしていた時代なんだと思う。ネットの向こうには無限の世界が広がっていて、ネットワークにダイブすれば何でも出来るって言う感じで。ただ、高度に進化したコンピュータが生体的になるのは個人的にはちょっと苦手。スチームパンク的なのは好きなんだけれど。

そして人の意志とは何ぞやっていうテーマはオタク大好きだよね。「遍在」するとか。私も大好き。なんだけど、これに関しては個人的に別の作品の解釈が自分の中で固まっちゃってるので。

人の意識をネットワークで繋げて神になる、みたいなシステムはまだ出来ていないけれど、GoogleやAmazonのビックデータが限りなくそれに近い事をやってると思うんだよね。怖いぐらいに生活を便利にして、人々を管理してるそれは意識を持った神様みたいに見えるかもしれない。だけど、人の意識を生体コンピュータみたいなので繋いでいる訳でも、怪しげなネットワークを使っている訳でもなく、普通に個人が使っている端末を繋げたインターネットと、データセンターの大量のサーバによって実現されちゃってるっていうのが2020年の現状。

近未来を描いた作品を何十年後かに観て答え合わせするような不思議な感覚でした。




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