Marumaru's TinyPlaza
(2021.06.20)(book)復讐の協奏曲(コンチェルト)
『復讐の協奏曲(コンチェルト)』/中山七里
最近はまっていたシリーズ、ようやく現状の最新刊まで追いついた。今回は事務所の事務員さん、洋子さんの冤罪を晴らす話。ちょっと恋愛要素もあって好きな感じ。
怒涛のどんでん返しがあって読みごたえがあった。やっぱり本筋の物語はシンプルで、その裏にある真実を暴く為に伏線を張る展開が良い。登場人物が綺麗に伏線として消化される構成が美しいと思う。
しかし、御子柴のツンデレっぷりが炸裂してるのも良いけど、そんな御子柴を信用している洋子さんも素敵。洋子さんは何となくのイメージでずっと五十路ぐらいだと思っていたから、30代半ばと知ってちょっと驚いた。
御子柴が過去に犯した殺人。そこからの更生、贖罪。被害者の関係者達とのあれやこれやがずっと付きまとう事で物語が進行していくシリーズ。過去は変えられないけど、自分を変える事で未来を切り開いていくような感じが好きです。
このシリーズって、1巻1巻を書こうと思えばもっと長く書けるはずなのに、さくっと読める長さでまとめてくれているのが良いなぁと思ったら、メフィストに連載していたんですね。個人的にメフィスト関係は好きな作品が多い気がする。