Marumaru's TinyPlaza

(2019.02.23)(movie)どうしようもない恋の唄

『どうしようもない恋の唄』


同名小説の映画。元々この小説を知ったのは、映画化のバナー広告だったような気がする。

90分ちょっとのエンタメ映画として綺麗にまとめられていたんですが、シーンを繋ぎ合わせたような感じになっていて、原作の小説で描かれていた緩慢としたダラダラとした時間の流れみたいなのが無くなっていて少し残念。

仲間内で始める商売が軌道に乗って成功していくサクセスストーリーの部分が好きだったんですが、栄養ドリンクの部分が丸っとカットされていました。そのせいもあって、ドッグフードでいきなり大当たりしてヤクザに目を付けられて~という流れになっていましたが、商売が繁盛し始めて忙しくなることで徐々にひなから離れていく心、そして自分が役に立っていないと自覚するひなの件が最後の事件に対する説得力になるので、その部分はしっかり描いて欲しかった。

物語で割と重要な役割の韓国料理屋の雰囲気はとても良かった。思わずJINRO飲みながら韓国料理を食べたくなるレベル。

それと、ヒロインのひながイメージしていたよりもしっかりした感じだったけれど(もうちょっとホンワカとしたおバカなイメージでした)、観ていると特に違和感無かったです。

あと、どうでも良い部分ですが、この映画ってR18指定なんですが胸は出せるけど、局部は出せないんですね(当たり前)。だから、その関係でひなちゃんスペシャルの内容が変わっていたり、途中のパートナーを交換するシーンが少し無理がある構図になっていたような気がします。ただ、見所の一つであると思われる、ひなとの欲にまみれた堕落した生活は良い雰囲気の描写でした。ひな役の人の演技が上手いなーと。

繰り返しになりますが、そのひなとの堕落した幸せな生活に流されているシーンを、良い意味でダラダラと描いて欲しかった。それが最後の一言に繋がると思っているので。

原作あり映画で先に原作を読んでいた関係で、どうしても原作の補完的、あるいはファンアイテムのような視点で見てしまいましたが、面白かったです。やっぱり愛の逃避行モノは好き。




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